中央銀行、7月のインフレ率5.6%~6.6%と推定

食料価格下落が燃料・電気料金上昇を相殺との見解

2026/08/02

フィリピン統計庁(PSA)は、8月5日午前9時、2026年7月の消費者物価(インフレ)統計を発表する予定である。これに先立ち、フィリピン中央銀行(BSP)は、7月31日、「2026年7月の総合消費者物価上昇率(総合インフレ率、前年同月比、2018年基準)は5.6%~6.6%の範囲内と推定している」と発表した。

 7月の総合インフレ率がBSPの予想レンジの中間値の6.1%となれば、依然高水準ながら直近のピークである4月の7.2%からは、5月の6.8%、6月の6.4%に続き3カ月連続での減速となる。予想の上限の6.8%となれば、5月の6.8%以来2カ月ぶりの高い伸びとなる。予想の下限の5.6%ならば、3月の4.1%以来4カ月ぶりの低水準となる。いずれの場合政府のインフレ目標である「2%~4%」の上限を5カ月連続で上回り、前年同月の0.9%からは大幅に加速する。

 BSPは、7月は石油製品。電気料金、魚介類の値上がり、ペソ対米ドルレートの下落などがインフレ上昇圧力となったと分析している。ペソは一時終値ベースで過去最安値となる61.847ペソまで下落した。その一方、コメ、野菜、果物、食肉、食肉など主要食料品の値下がりが物価上昇圧力を一部相殺したと見ている。
 
 BSPは今後の金融政策運営についても、インフレおよび経済成長の動向に関する最新データを注視しながら判断する方針を強調。また、中東情勢の最近の動向についても、インフレや経済活動に与える影響を慎重に見極めていく考えを示した。 2026年通年のインフレ率は平均6.4%と、政府目標2~4%を大幅に上回ると予想している。

 総合インフレ率とコアインフレ率の推移(2018年基準、平均値ベース 単位:%)
年間推移 2026年 平均
21年 22年 23年 24年 25年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 1-6月
総合インフレ 3.9 5.8 6.0 3.2 1.7 2.0 2.4 4.1 7.2 6.8 6.4 4.8
コアインフレ 3.0 3.9 6.6 3.0 2.4 2.8 2.9 3.2 3.9 4.1 4.4 3.5
(出所:フィリピン統計庁資料より作成)