日清食品が比合弁企業子会社化、競争委員会承認
出資比率70%に、シェア50%のカップ麺事業一段と強固に
2026/09/01
ゴコンウェイ財閥傘下の大手食品・飲料企業であるユニバーサル ロビナ(証券コード:URC)は、即席麺合弁企業ニッシン ユニバーサル ロビナ(ニッシンURC)の株式21%を日清食品アジア(NFA)に売却する計画について、フィリピン競争委員会(PCC)の承認を取得したと発表した。この株式取引が完了すると、日清食品グループのニッシンURC出資比率は49%から70%に上昇し、ニッシンURCは連結子会社となる。
URCが8月28日にフィリピン証券取引所(PSE)に提出した開示資料によると、PCCは8月25日付でこの取引を承認した。URCがNFAに売却するのはニッシンURC株3,969万株で、出資比率にして21%に相当する。これによりURCの持ち分は現在の51%から30%に低下する。
株式譲渡は2027年1月7日に相対取引で実施する予定。売却価格はまだ確定しておらず、2026年12月までに決定する見通し。価格算定には、ゴードン成長モデルによる継続価値を用いた割引キャッシュフロー(DCF)法と、企業価値(EV)をEBITDA(利払い・税引き・減価償却前利益)で比較する倍率法を用いる。
ニッシンURCは1994年にURCとNFAの合弁会社として設立され、フィリピンで即席麺の製造・販売を手掛けている。今回の取引完了後は日清食品グループがニッシンURCを連結対象とする一方、URCは残る30%の持ち分について持分法を適用する。
日清食品は、2021年5月に発表した「日清食品グループ中長期成長戦略」でコア営業利益における海外事業比率を約45%とする目標を掲げ、海外事業の拡大に取り組んできた。今後のさらなる成長に向け海外事業により一層注力している。
東南アジア地域は、麺食文化がもともと存在することに加え、継続的な経済成長による即席麺の消費量・販売額の拡大が見込める有望市場であり、日清食品グループも同地域にて積極的に事業を展開している。
世界ラーメン協会(WINA、本部:大阪府池田市、事務局:東京都新宿区、日清食品ホールディングス内)によると、表1のように、フィリピンの2025年の即席麺総需要は3.3%減の43億4,000万食にとどまったが、6年連続で世界第7位となった。世界総需要の約3.5%を占める有力市場である。2025年は一時的に減少したが、一人当たり消費量の観点などから判断すると、今後の市場拡大が期待される。特に、ニッシンURCの主力製品であるカップ麺の成長が期待される。
フィリピンの即席麺市場の首位は、袋麺で圧倒的シェアを有するモンデ ニッシン(証券コード:MONDE、社名にニッシンが入っているが日清食品とは全く関係がない)である。大手市場調査会社によると、モンデ ニッシンのシェアが約68%、2位のニッシンURCのシェアが約19%である。ただし、カップ麺では、ニッシンURCがシェア約50%でトップとのことである。
成長商品であるカップ麺で約50%のトップシェアを有するニッシンURCが日清食品グループの子会社となり、日清食品の商品開発力やブランド戦略が一段と投入されることで、 ニッシンURCの事業基盤拡充、成長加速化が期待される。
ニッシンURCの本社所在地はマニラ首都圏ケソン市。2024年12月末の資本金は1億8,900万ペソ、純資産は29億7,550万ペソ。表2のように、業績は好調に推移してきている。2025年の業績は景気鈍化、それまでの高成長の反動、競争激化などにより上昇一服となったが、それでも10年前の2015年と比べると、売上高は約2.8倍、純利益は約4倍に拡大している。そして、2026年上半期(1~6月)の売上高は前年同期比19%増の55億1,300万ペソとなり、再び拡大基調を示している。
表1.インスタントラーメンの世界総需要と上位15市場(単位:億食、順位は2025年実績)
(出所:世界ラーメン協会資料より作成)
表2.ニッシンURCの年間業績推移(単位:百万ペソ)
(出所:URC年次報告書より作成)
URCが8月28日にフィリピン証券取引所(PSE)に提出した開示資料によると、PCCは8月25日付でこの取引を承認した。URCがNFAに売却するのはニッシンURC株3,969万株で、出資比率にして21%に相当する。これによりURCの持ち分は現在の51%から30%に低下する。
株式譲渡は2027年1月7日に相対取引で実施する予定。売却価格はまだ確定しておらず、2026年12月までに決定する見通し。価格算定には、ゴードン成長モデルによる継続価値を用いた割引キャッシュフロー(DCF)法と、企業価値(EV)をEBITDA(利払い・税引き・減価償却前利益)で比較する倍率法を用いる。
ニッシンURCは1994年にURCとNFAの合弁会社として設立され、フィリピンで即席麺の製造・販売を手掛けている。今回の取引完了後は日清食品グループがニッシンURCを連結対象とする一方、URCは残る30%の持ち分について持分法を適用する。
日清食品は、2021年5月に発表した「日清食品グループ中長期成長戦略」でコア営業利益における海外事業比率を約45%とする目標を掲げ、海外事業の拡大に取り組んできた。今後のさらなる成長に向け海外事業により一層注力している。
東南アジア地域は、麺食文化がもともと存在することに加え、継続的な経済成長による即席麺の消費量・販売額の拡大が見込める有望市場であり、日清食品グループも同地域にて積極的に事業を展開している。
世界ラーメン協会(WINA、本部:大阪府池田市、事務局:東京都新宿区、日清食品ホールディングス内)によると、表1のように、フィリピンの2025年の即席麺総需要は3.3%減の43億4,000万食にとどまったが、6年連続で世界第7位となった。世界総需要の約3.5%を占める有力市場である。2025年は一時的に減少したが、一人当たり消費量の観点などから判断すると、今後の市場拡大が期待される。特に、ニッシンURCの主力製品であるカップ麺の成長が期待される。
フィリピンの即席麺市場の首位は、袋麺で圧倒的シェアを有するモンデ ニッシン(証券コード:MONDE、社名にニッシンが入っているが日清食品とは全く関係がない)である。大手市場調査会社によると、モンデ ニッシンのシェアが約68%、2位のニッシンURCのシェアが約19%である。ただし、カップ麺では、ニッシンURCがシェア約50%でトップとのことである。
成長商品であるカップ麺で約50%のトップシェアを有するニッシンURCが日清食品グループの子会社となり、日清食品の商品開発力やブランド戦略が一段と投入されることで、 ニッシンURCの事業基盤拡充、成長加速化が期待される。
ニッシンURCの本社所在地はマニラ首都圏ケソン市。2024年12月末の資本金は1億8,900万ペソ、純資産は29億7,550万ペソ。表2のように、業績は好調に推移してきている。2025年の業績は景気鈍化、それまでの高成長の反動、競争激化などにより上昇一服となったが、それでも10年前の2015年と比べると、売上高は約2.8倍、純利益は約4倍に拡大している。そして、2026年上半期(1~6月)の売上高は前年同期比19%増の55億1,300万ペソとなり、再び拡大基調を示している。
表1.インスタントラーメンの世界総需要と上位15市場(単位:億食、順位は2025年実績)
| 順位 | 国/地域 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
| 1 | 中国/香港 | 414.5 | 463.6 | 439.9 | 450.7 | 422.1 | 438.0 | 432.7 |
| 2 | インドネシア | 125.2 | 126.4 | 132.7 | 142.6 | 145.4 | 146.8 | 145.4 |
| 3 | インド | 67.3 | 67.3 | 75.6 | 75.8 | 86.8 | 88.2 | 96.0. |
| 4 | ベトナム | 54.4 | 70.3 | 85.6 | 84.8 | 81.3 | 81.4 | 82.3 |
| 5 | 日本 | 56.3 | 59.7 | 58.5 | 59.8 | 58.4 | 59.0 | 59.5 |
| 6 | 米国 | 46.3 | 50.5 | 49.8 | 51.5 | 51.0 | 51.5 | 52.3 |
| 7 | フィリピン | 38.5 | 44.7 | 44.4 | 42.9 | 43.9 | 44.9 | 43.4 |
| 8 | タイ | 35.7 | 37.1 | 36.3 | 38.7 | 39.5 | 40.8 | 41.9 |
| 9 | 韓国 | 39.0 | 41.3 | 37.9 | 39.5 | 40.4 | 41.0 | 40.6 |
| 10 | ナイジェリア | 19.2 | 24.6 | 26.2 | 27.9 | 29.8 | 30.0 | 31.1 |
| 11 | ブラジル | 24.2 | 27.2 | 28.0 | 28.3 | 25.5 | 26.0 | 26.5 |
| 12 | ロシア | 19.1 | 20.0 | 21.0 | 22.0 | 22.0 | 22.9 | 22.2 |
| 13 | マレーシア | 14.5 | 15.7 | 15.8 | 15.5 | 16.4 | 16.7 | 17.0 |
| 14 | ネパール | 16.4 | 15.4 | 15.9 | 16.5 | 15.7 | 16.1 | 16.3 |
| 15 | メキシコ | 11.7 | 11.6 | 12.6 | 13.4 | 15.5 | 15.7 | 15.9 |
| 世界合計 | 1,064.2 | 1,165.6 | 1,180.1 | 1,209.9 | 1,202.1 | 1,233.1 | 1,242.1 | |
表2.ニッシンURCの年間業績推移(単位:百万ペソ)
| 項目 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年 | 20年 | 21年 | 22年 | 23年 | 24年 | 25年 |
| 売上高 | 3,553 | 4,361 | 5,103 | 5,815 | 6,345 | 7,406 | 7,968 | 9,891 | 10,169 | 11,706 | 9,835 |
| EBITDA | 505 | 777 | 890 | 975 | 1,156 | 1,472 | 1,493 | 1,638 | 1,889 | 1,998 | 1,846 |
| 純利益 | 304 | 475 | 559 | 603 | 717 | 893 | 960 | 1,071 | 1,235 | 1,364 | 1,208 |




