GCash運営Mynt、IPOをSEC承認
最大923億ペソ、比史上最大案件の可能性
2026/09/06
フィリピン証券取引委員会(SEC)は、電子決済サービス「GCash(Gキャッシュ)」を運営するフィンテック大手Myntの新規株式公募(IPO)計画を承認した。公開規模は最大923億2,000万ペソで、10月20日にフィリピン証券取引所(PSE)メインボードへの上場を予定している。最大規模で実施されれば、2021年のモンデ・ニッシンのIPO規模を上回り、フィリピン史上最大のIPOとなる。
SECは9月3日の委員会で、Myntが提出した登録届出書を、残る一定の要件を満たすことを条件に有効とすることを決議した。今回承認されたIPOの株式数や上限価格などの主要条件は、先に提出された仮目論見書で示された内容から大きな変更はない。
IPOでは、Myntが最大約16億1,000万株を新規発行するほか、既存株主が最大約64億2,000万株を売り出す計画であり、基本新規公募株数は計約80億3,000万株となる。さらに最大約12億株のオーバーアロットメント(追加売り出し)枠を設定する。売り出し価格は1株最大10ペソで、追加売り出しを含むIPO規模は最大923億2,000万ペソとなる。
SECは今回、Myntに対し、上場時の最低浮動株比率を通常の15%から12%に引き下げることも認めた。SECが2026年に導入した大型上場企業向けの最低公開株式比率に関する新制度を適用する初の企業となる。
同制度では、上場時の想定時価総額が特に大きい企業について、フィリピン証券取引所(PSE)の推薦を受けてSECが最低浮動株比率の引き下げを認めることができる。Myntの上場時の時価総額は6,689億6,000万ペソで、特例適用の基準となる2,000億ペソを大幅に上回る。
IPO全体の手取り額は、オーバーアロットメントを含め最大892億5,000万ペソを見込む。このうちMyntが新株発行によって得る手取り資金は約149億5,000万ペソで、デジタル金融サービスの成長投資や商品・サービス開発、一般的な事業目的などに充てる。
Myntの最新計画では、IPO期間は10月6~12日で、10月20日にPSEメインボードへ上場とされている。証券コードは主力サービスと同じ「GCASH」とする。ただし、日程については、PSEの最終承認時に変更される可能性がある。
これまでのフィリピン史上最大のIPOは、即席麺「ラッキー・ミー!」などを展開する食品大手モンデ ニッシン(証券コード:MONDE)が2021年5月に実施したIPO。MONDEのIPO基本規模は、36億株を1株13.50ペソで売却、すなわち486億ペソであった。さらに最大5億4,000万株のオーバーアロットメントが設定されており、最終IPO総額は558億9,000万ペソとなった。
MyntのIPOが上限価格の1株10ペソで追加売り出しを含む最大規模となれば、MONDEの記録を約5年ぶりに更新することになる。
国内の主幹事兼共同ブックランナーにはBPIキャピタルとBDOキャピタル&インベストメントを起用。国際共同ブックランナーにはジェフリーズ・シンガポール、CLSA、香港上海銀行(HSBC)シンガポール支店が参加する。モルガン・スタンレー、JPモルガン、UBSシンガポール支店は共同グローバル・コーディネーター兼共同ブックランナーを務める。
Myntの業績は、好調に推移している。2025年の収入は798億4,300万ペソ、純利益は約172億4,900ペソに達した。2023年からわずか2年間で収入は2倍、純利益は2.7倍に拡大した。2025年の純利益率は21.6%、ROEは32.1%に達している。なお、Myntは2021年に黒字化し、当初計画を3年前倒しした。
2026年第1四半期(1~3月)の収入は前年同期比15.5%増の208億6,000万ペソ、純利益は23.9%増の56億400万ペソと二桁増収増益であった。更に、第2四半期の収入は過去最高の224億ペソに達している。
Gキャッシュ運営Myntの年間業績推移(単位:百万ペソ)
(出所:Mynt仮目論見書などより作成)
Gキャッシュ運営Myntの四半期業績(単位百万ペソ)
(出所:Mynt仮目論見書などより作成)
SECは9月3日の委員会で、Myntが提出した登録届出書を、残る一定の要件を満たすことを条件に有効とすることを決議した。今回承認されたIPOの株式数や上限価格などの主要条件は、先に提出された仮目論見書で示された内容から大きな変更はない。
IPOでは、Myntが最大約16億1,000万株を新規発行するほか、既存株主が最大約64億2,000万株を売り出す計画であり、基本新規公募株数は計約80億3,000万株となる。さらに最大約12億株のオーバーアロットメント(追加売り出し)枠を設定する。売り出し価格は1株最大10ペソで、追加売り出しを含むIPO規模は最大923億2,000万ペソとなる。
SECは今回、Myntに対し、上場時の最低浮動株比率を通常の15%から12%に引き下げることも認めた。SECが2026年に導入した大型上場企業向けの最低公開株式比率に関する新制度を適用する初の企業となる。
同制度では、上場時の想定時価総額が特に大きい企業について、フィリピン証券取引所(PSE)の推薦を受けてSECが最低浮動株比率の引き下げを認めることができる。Myntの上場時の時価総額は6,689億6,000万ペソで、特例適用の基準となる2,000億ペソを大幅に上回る。
IPO全体の手取り額は、オーバーアロットメントを含め最大892億5,000万ペソを見込む。このうちMyntが新株発行によって得る手取り資金は約149億5,000万ペソで、デジタル金融サービスの成長投資や商品・サービス開発、一般的な事業目的などに充てる。
Myntの最新計画では、IPO期間は10月6~12日で、10月20日にPSEメインボードへ上場とされている。証券コードは主力サービスと同じ「GCASH」とする。ただし、日程については、PSEの最終承認時に変更される可能性がある。
これまでのフィリピン史上最大のIPOは、即席麺「ラッキー・ミー!」などを展開する食品大手モンデ ニッシン(証券コード:MONDE)が2021年5月に実施したIPO。MONDEのIPO基本規模は、36億株を1株13.50ペソで売却、すなわち486億ペソであった。さらに最大5億4,000万株のオーバーアロットメントが設定されており、最終IPO総額は558億9,000万ペソとなった。
MyntのIPOが上限価格の1株10ペソで追加売り出しを含む最大規模となれば、MONDEの記録を約5年ぶりに更新することになる。
国内の主幹事兼共同ブックランナーにはBPIキャピタルとBDOキャピタル&インベストメントを起用。国際共同ブックランナーにはジェフリーズ・シンガポール、CLSA、香港上海銀行(HSBC)シンガポール支店が参加する。モルガン・スタンレー、JPモルガン、UBSシンガポール支店は共同グローバル・コーディネーター兼共同ブックランナーを務める。
Myntの業績は、好調に推移している。2025年の収入は798億4,300万ペソ、純利益は約172億4,900ペソに達した。2023年からわずか2年間で収入は2倍、純利益は2.7倍に拡大した。2025年の純利益率は21.6%、ROEは32.1%に達している。なお、Myntは2021年に黒字化し、当初計画を3年前倒しした。
2026年第1四半期(1~3月)の収入は前年同期比15.5%増の208億6,000万ペソ、純利益は23.9%増の56億400万ペソと二桁増収増益であった。更に、第2四半期の収入は過去最高の224億ペソに達している。
Gキャッシュ運営Myntの年間業績推移(単位:百万ペソ)
| 年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
| 収入 | 39,921 | 62,769 | 79,843 |
| 費用 | 33,849 | 49,729 | 60,113 |
| 営業利益 | 6,072 | 13,040 | 19,730 |
| その他収入 | 1,176 | 2,687 | 4,572 |
| 税引前利益 | 7,248 | 15,727 | 24,301 |
| 税費用 | 865 | 4,599 | 7,053 |
| 純利益 | 6,383 | 11,128 | 17,249 |
| 純利益率 | 19.0% | 20.6% | 21.6% |
| ROE | 25.8% | 32.8% | 32.1% |
Gキャッシュ運営Myntの四半期業績(単位百万ペソ)
| 年 | 2025年1Q | 2026年1Q |
| 収入 | 18,063 | 20,860 |
| 費用 | 12,670 | 15,125 |
| 営業利益 | 5,393 | 5,735 |
| その他収入 | 902 | 1,601 |
| 税引前利益 | 6,295 | 7,336 |
| 税費用 | 1,772 | 1,731 |
| 純利益 | 4,523 | 5,604 |
| 純利益率 | 25.0% | 27.0% |
| ROE | 32.2% | 28.8% |




