中央銀行、4月のインフレ率5.6%~6.4%と推定

約3年ぶりの高水準の可能性、5月5日に発表予定

2026/05/04

 フィリピン統計庁(PSA)は、5月5日午前9時、2026年4月の消費者物価(インフレ)統計を発表する予定である。これに先立ち、フィリピン中央銀行(BSP)は、4月30日、「2026年4月の総合消費者物価上昇率(総合インフレ率、前年同月比、2018年基準)は5.6%~6.4%の範囲内であったと推定している」と発表した。

 この予想の下限の5.6%でも、2023年9月(6.1%)以来31カ月ぶりの高い伸びとなる。上限の6.4%ならば、2023年4月(6.6%)以来36カ月(3年)ぶりの高インフレとなる。BSPによると、足元ではインフレ上振れリスクが強まっている。主な要因として、国内石油製品価格の大幅上昇、コメや魚類の値上がり、マニラ電力(メラルコ)の電気料金引き上げ、ペソ安が挙げられる。これらが家計負担を押し上げ、物価全体に広範な上昇圧力をもたらしている。

 一方で、野菜や果物の値下がりがある程度の物価抑制要因となった。しかし、全体としては物価上昇圧力が優勢であり、引き続き慎重な監視が必要な状況である。

 BSPは今後の金融政策運営について、インフレおよび経済成長の動向に関する最新データを踏まえながら判断する方針を強調。加えて、中東情勢の緊迫化がエネルギー価格や経済活動に与える影響についても、引き続き注視するとしている。

 総合インフレ率とコアインフレ率の推移(2018年基準、単位:%、平均値ベース)
23年 24年 25年 25年 26年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
総合 6.0 3.2 17.0 2.9 2.1 1.8 1.4 1.3 1.4 0.9 1.5 1.7 1.7 1.5 1.8 2.0 2.4 4.1
コア 6.6 3.0 2.4 2.6 2.4 2.2 2.2 2.2 2.2 2.3 2.7 2.6 2.5 2.4 2.4 2.8 2.9 3.2
 (出所:フィリピン統計庁資料より作成)