ペソ上半期に4.2%下落、一時史上最安値

6月は中東和平期待と比の利上げで0.4%反発

2026/07/01

 フィリピン銀行協会(BAP)のペソ対米ドル為替データによると、20266月の最終営業日(30)のペソ対米ドルレート終値は1米ドル=61.360ペソで、前月末から0.230ペソ、率にして0.37%反発した。

 6月の終値ベースで最もペソ高となったのは16日の1米ドル=60.320ペソ。最もペソ安となったのは、61日の61.746ペソ。取引時間中(ザラバ)の瞬間値ベースでの最安値は5月に記録した史上最安値と並ぶ1米ドル=61.750ペソ(61日、2)。すなわち、6月は瞬間値ベースでは史上最安値タイを記録したが、終値ベースでの過去最安値には僅かに至らなかった。

 6月のペソ小幅反発は、米イラン戦争終結の動きが見えたことやそれに伴う月末にかけての原油価格反落、618日のフィリピン中央銀行による0.25%の追加利上げ決定や更なる追加利上げ観測などによる。

 2026年上半期では、終値ベースで4.19%のペソ安となった。6カ月間における終値ベースでのペソ高値は225日の1米ドル=57.510ペソ、上記のように安値は過去最安値である51819日の1米ドル=61.750ペソ。米国イラン戦争やそれに伴う原油価格急上昇、国内でのインフレ再急騰、景気急鈍化、対外収支悪化、政局不安定化懸念などにより大幅なペソ安となった。

 6月はペソがわずかに反発したが、中東情勢は依然として予断を許さないし、米国の早期利上げ観測も浮上している。さらに、フィリピンの政局や景気悪化懸念、対外収支の更なる悪化懸念などペソ安要因は少なくない。したがって、ペソがこのまま反発を続けるとの見方はほとんどない。

 ペソ対米ドルレートの動き(年末値/月末値)
時期 年末・月末値 上昇率
2017年 49.930ペソ -0.42%
2018年 52.580ペソ -5.04%
2019年 50.635ペソ 3.84%
2020年 48.023ペソ 5.44%
2021年 50.999ペソ -5.84%
2022年 55.755ペソ -8.53%
2023年 55.370ペソ 0.70%
2024年 57.845ペソ -4.28%
2025年 58.790ペソ -1.61%
2026年 1月末 58.860ペソ -0.12%
2月末 57.665ペソ 2.07%
3月末 60.748ペソ -5.08%
4月末 61.485ペソ -1.20%
5月末 61.590ペソ -0.17%
6月末 61.360ペソ 0.37%
1 - 6月 - -4.19%
(出所:フィリピン銀行協会資料より作成)

 ペソ対米ドルレートの推移