澁澤倉庫、比人ドライバー供給事業を開始

現地TDGと連携、日本の深刻な人手不足解消へ

2026/07/06

 澁澤倉庫(本社:東京都江東区)は、76日、日本で深刻化するトラックドライバー不足の解消に向け、在留資格「特定技能(自動車運送業分野)」を活用したフィリピン人ドライバーの人材供給事業を開始すると発表した。フィリピンでの人材募集・育成から、日本での就労・定着までを一貫して支援する。

 フィリピンの複合企業グループであるトランスナショナル ダイバーシファイドグループ(TDG、本社:マニラ首都圏タギグ市BGC)と連携する。TDGは物流・海運や船員の募集・育成など幅広い事業を展開し、日本の大手海運会社などに長年にわたり優秀な船員を供給してきた実績を持つ。

 澁澤倉庫とTDGはすでに、合弁会社TDGシブサワ・ロジスティクス(TDG-Shibusawa Logistics, Inc.)を通じ、フィリピンで物流事業を展開している。今回の事業では、こうした既存の協力関係を人材分野にも広げる。

 フィリピンは海外就労者の育成・送り出し体制が整備され、日本の特定技能制度との親和性も高い。現地での人材募集、選考、教育はTDG傘下企業が担当する。同グループが長年培ってきた人材事業の実績とノウハウを活用し、人材を安定的に確保するとともに、日本の物流現場で即戦力となるドライバーを育成する。

 日本国内では、20262月に登録支援機関となった澁澤倉庫グループの澁澤コネクトが支援を担う。出入国・行政手続きのほか、コンプライアンス研修、日本での生活立ち上げ支援、メンタルケアまで幅広く対応する。フィリピンでの募集・育成から日本での定着までプロセスを分断しない支援体制を構築し、フィリピン人ドライバーが日本の物流現場で安心して長期的に働ける環境を整える。

 まずは澁澤倉庫グループ内で順次受け入れ、安全教育や定着支援のノウハウを蓄積する。その後、グループ外の物流企業にも提供する「トータル人材ソリューション」へ事業を拡大する方針だ。

 さらに、2027年度に新設予定の特定技能「物流倉庫分野」も視野に入れ、将来的にはフィリピン人倉庫作業員の人材供給にも展開する計画。

 今回の事業は、中期経営計画「澁澤倉庫グループ中期経営計画2026」が掲げる、物流を超えた「業域の拡大」を具体化するプロジェクトの一つ。1897年創業の同社は、物流事業で築いたフィリピンとのネットワークを生かし、新たな人材事業の基盤構築を目指す。