S&Pのフィリピン格付、依然としてA範疇への昇格一歩手前
27日に比格付「BBB+」と見通し「ポジティブ」を据置と発表
2025/11/30
世界三大格付機関の一つであるスタンダード&プアーズ グローバルレーティングス(S&P)は、11月27日、フィリピン共和国の長期ソブリン格付を「トリプルBプラス(BBB+)」に、格付アウトルック(格付見通し)を「ポジティブ(強気)」に据え置くと発表した。
「トリプルBプラス」という格付は投資適格最低基準の2段階上であり、Aランクまであと一歩というステータスである。そして、格付アウトルックの「ポジティブ」は今後12カ月~24カ月に格付引き上げの可能性があるという意味である。「トリプルBプラス」の一つ上は「Aマイナス(A-)」であり、フィリピン政府待望のA範疇への昇格が視野に入っているといえる。
S&Pは、今回のフィリピンの格付や格付アウトルック据え置きに際して、洪水対策事業の汚職調査に伴う公共インフラ支出の鈍化が短期的な経済成長の重しになっていると指摘した。しかし、これを一時的要因と位置付け、中期的には高い潜在成長力が維持されるとの見方を示した。2025年の実質GDP成長率は4.8%へ急減速(過去3年間平均は6.3%)と予想しているが、2026~2028年平均は6.2%への回復を見込んでいる。
S&Pはまた、政府の財政再建努力が続いており債務残高が安定しつつあると評価している。純一般政府赤字は2025年にGDP比3.5%へ縮小(2024年は3.7%)、2028年には約3.0%まで改善すると予想している。パンデミック期の歳出拡大で膨らんだ債務比率は2024年に43.4%でピークをつけたとみられ、2028年には41.8%まで低下すると見ている。
対外収支については、2024年の経常赤字はGDP比4%に達したが、エネルギー輸入の減少などにより、2025~2026年にかけて赤字幅は縮小すると分析している。外貨準備は2025年10月時点で1,102億ドルに増加し、依然として堅固な外部バッファーを確保していると見ている。
このような状況下、S&Pは、フィリピンのA範疇への格上げの条件としては、経常赤字が着実に縮小して対外収支の構造的な改善が進むこと、政府がより迅速な財政健全化を実現することを挙げた。
なおS&Pは、フィリピン格付を2014年5月に「BBB」へ、2018年4月に「BBB+」へと引き上げており、世界3大格付機関のなかでは、最も高い評価となっている。S&Pと同じ米国系のムーディーズ インベスターズ サービス(ムーディーズ)のフィリピン格付は、2014年12月から「Baa2」が継続されている。「Baa2」は他の格付機関の「BBB」と同格である。また、欧州系のフィッチ・レーティングス(フィッチ)は「BBB」を継続している。双方ともに、S&Pの「BBB+」より1ランク低い格付となってきている。
なお、日本格付研究所(JCR)と格付投資情報センター(R&I)のフィリピン格付はともに、「Aマイナス(A-)」であり、すでにA範疇である。そして、欧米の格付機関より高い評価となっている。
「トリプルBプラス」という格付は投資適格最低基準の2段階上であり、Aランクまであと一歩というステータスである。そして、格付アウトルックの「ポジティブ」は今後12カ月~24カ月に格付引き上げの可能性があるという意味である。「トリプルBプラス」の一つ上は「Aマイナス(A-)」であり、フィリピン政府待望のA範疇への昇格が視野に入っているといえる。
S&Pは、今回のフィリピンの格付や格付アウトルック据え置きに際して、洪水対策事業の汚職調査に伴う公共インフラ支出の鈍化が短期的な経済成長の重しになっていると指摘した。しかし、これを一時的要因と位置付け、中期的には高い潜在成長力が維持されるとの見方を示した。2025年の実質GDP成長率は4.8%へ急減速(過去3年間平均は6.3%)と予想しているが、2026~2028年平均は6.2%への回復を見込んでいる。
S&Pはまた、政府の財政再建努力が続いており債務残高が安定しつつあると評価している。純一般政府赤字は2025年にGDP比3.5%へ縮小(2024年は3.7%)、2028年には約3.0%まで改善すると予想している。パンデミック期の歳出拡大で膨らんだ債務比率は2024年に43.4%でピークをつけたとみられ、2028年には41.8%まで低下すると見ている。
対外収支については、2024年の経常赤字はGDP比4%に達したが、エネルギー輸入の減少などにより、2025~2026年にかけて赤字幅は縮小すると分析している。外貨準備は2025年10月時点で1,102億ドルに増加し、依然として堅固な外部バッファーを確保していると見ている。
このような状況下、S&Pは、フィリピンのA範疇への格上げの条件としては、経常赤字が着実に縮小して対外収支の構造的な改善が進むこと、政府がより迅速な財政健全化を実現することを挙げた。
なおS&Pは、フィリピン格付を2014年5月に「BBB」へ、2018年4月に「BBB+」へと引き上げており、世界3大格付機関のなかでは、最も高い評価となっている。S&Pと同じ米国系のムーディーズ インベスターズ サービス(ムーディーズ)のフィリピン格付は、2014年12月から「Baa2」が継続されている。「Baa2」は他の格付機関の「BBB」と同格である。また、欧州系のフィッチ・レーティングス(フィッチ)は「BBB」を継続している。双方ともに、S&Pの「BBB+」より1ランク低い格付となってきている。
なお、日本格付研究所(JCR)と格付投資情報センター(R&I)のフィリピン格付はともに、「Aマイナス(A-)」であり、すでにA範疇である。そして、欧米の格付機関より高い評価となっている。




