世界の中央銀行総裁番付、比レモロナ総裁はA-(上から3番目)
最上位のA+は米国FRBのパウエル議長など3名、A範疇は26名
2025/09/05
米国の金融誌「グローバル・ファイナンスマガジン」(1987年創刊)は8月27日に、1994年から毎年実施されている「中央銀行総裁レポート」の2025年版を発表した。
このレポートは、インフレ抑制、経済成長、通貨安定、金利政策等の観点から、各国・地域の中央銀行総裁の一年間の実績を評価するものである。評価はA(優れた成果)~F(完全な失敗)の6段階で大別され、更に「Aプラス、A、Aマイナス」というように細分化されている。今回は約100カ国・地域の中央銀行が対象となっている。最高ランクはA+、最低はFである。評価期間は2024年7月~2025年6月の1年間で、就任後の期間が短い総裁は「評価するには時期尚早」とされている。また紛争が深刻な国の中央銀行総裁は、情報が不完全であるため対象外。
2025年レポートで最上位のAプラス(A+)とランクされたのは、米国連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長、デンマークとベトナムの中央銀行総裁の3名であった。第2位のAランクとされたのはチリ、コスタリカ、インドネシア、ジャマイカ、ケニア、モロッコ、パラグアイ、ペルー、スリランカという9カ国の総裁であった。
3番目となるAマイナス(A-)とランクされたのはフィリピン中央銀行(BSP)のエリ・レモロナ総裁、欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁など14カ国・地域の総裁であった。アジアでは、フィリピンのほか、カンボジア、モンゴル、シンガポール、台湾の中央銀行総裁がA-とランクされている。Aプラス、A、A-というA範疇は合計26名であった。
A-とランクされたフィリピン中央銀行(BSP)のレモロナ氏は、新中央銀行法制定(1993年)以来7人目のBSP総裁兼金融委員会(MB)委員長として、2023年7月3日から6年間の任期を務めている。
レモロナ総裁は、スタンフォード大学で経済学の博士号を取得。その後、ニューヨーク連邦準備銀行に14年間、国際決済銀行(BIS)に合計33年間在籍、幅広い国際金融業務や公的金融機関業務を経験している。また、マレーシア・クアラルンプールのアジア・スクール・オブ・ビジネスで教授兼理事も務めた。更にウィリアムズ大学、コロンビア大学、ニューヨーク大学、フィリピン大学でも教鞭を執った。そして、アヤラ財閥傘下の有力拡大商業銀行バンク オブ ザ フィリピン アイランズ(証券コード:BPI)の独立系取締役を務めたあと、2022年8月にMB委員に就任した。
なお、2019年に日本の旭日重光章を授与されたアマンド・テタンコ氏は2005年から2017年まで12年間に渡り、BSPの総裁を務めた。上記の世界の中央銀行総裁番付において、2006年、2007年の2年連続、2011年から6年連続でA範疇にランクされた。すなわち、12年間の任期中、8年もA範疇にランクされた。
このレポートは、インフレ抑制、経済成長、通貨安定、金利政策等の観点から、各国・地域の中央銀行総裁の一年間の実績を評価するものである。評価はA(優れた成果)~F(完全な失敗)の6段階で大別され、更に「Aプラス、A、Aマイナス」というように細分化されている。今回は約100カ国・地域の中央銀行が対象となっている。最高ランクはA+、最低はFである。評価期間は2024年7月~2025年6月の1年間で、就任後の期間が短い総裁は「評価するには時期尚早」とされている。また紛争が深刻な国の中央銀行総裁は、情報が不完全であるため対象外。
2025年レポートで最上位のAプラス(A+)とランクされたのは、米国連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長、デンマークとベトナムの中央銀行総裁の3名であった。第2位のAランクとされたのはチリ、コスタリカ、インドネシア、ジャマイカ、ケニア、モロッコ、パラグアイ、ペルー、スリランカという9カ国の総裁であった。
3番目となるAマイナス(A-)とランクされたのはフィリピン中央銀行(BSP)のエリ・レモロナ総裁、欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁など14カ国・地域の総裁であった。アジアでは、フィリピンのほか、カンボジア、モンゴル、シンガポール、台湾の中央銀行総裁がA-とランクされている。Aプラス、A、A-というA範疇は合計26名であった。
A-とランクされたフィリピン中央銀行(BSP)のレモロナ氏は、新中央銀行法制定(1993年)以来7人目のBSP総裁兼金融委員会(MB)委員長として、2023年7月3日から6年間の任期を務めている。
レモロナ総裁は、スタンフォード大学で経済学の博士号を取得。その後、ニューヨーク連邦準備銀行に14年間、国際決済銀行(BIS)に合計33年間在籍、幅広い国際金融業務や公的金融機関業務を経験している。また、マレーシア・クアラルンプールのアジア・スクール・オブ・ビジネスで教授兼理事も務めた。更にウィリアムズ大学、コロンビア大学、ニューヨーク大学、フィリピン大学でも教鞭を執った。そして、アヤラ財閥傘下の有力拡大商業銀行バンク オブ ザ フィリピン アイランズ(証券コード:BPI)の独立系取締役を務めたあと、2022年8月にMB委員に就任した。
なお、2019年に日本の旭日重光章を授与されたアマンド・テタンコ氏は2005年から2017年まで12年間に渡り、BSPの総裁を務めた。上記の世界の中央銀行総裁番付において、2006年、2007年の2年連続、2011年から6年連続でA範疇にランクされた。すなわち、12年間の任期中、8年もA範疇にランクされた。