いすゞ、フィリピンの自動車整備士学校を継続支援

08年レイテ島で開校、23期生15名が卒業、累計436名に

2025/06/26

 いすゞ自動車(いすゞ)やいすゞフィリピン(IPC)は、200811月発足のレイテ島タクロバン市のTESDA(技術教育技能開発庁)自動車整備士養成学校の設立、運営を継続支援してきている。

 これは、いすゞの社会貢献活動の一環で、貧困地域在住の有能な若者の中から奨学生を選抜し、フィリピン自動車業界の発展に貢献する自動車整備士を育成することで、フィリピン国内における貧困の解消、特に若年層における失業者の解消に寄与していくことを目的としている。

 このTESDA自動車整備士養成学校の卒業生には、フィリピンの自動車整備士の最高国家資格であるNC4が授与される。そして、いすゞ本社、いすゞフィリピン、いすゞオートパーツ・マニュファクチャリング、販売店、取引先企業などへの就職の道が開かれている。それ以外への就職の場合でも、養成学校で培われた技術、チームワーク、マナーなどが十分活用されると期待されている。実際これまでの卒業生もその優れた技能や知識の高さにより、各職場で高い評価を得ている。

 このほどTESDA自動車整備士養成学校第23期生15名の卒業式や第27期生18名の入学式が実施された。最高国家資格NC4を取得した卒業生は累計で436名に達している。これらの卒業生の94.3%が就業している。うち67%が国内のサービスショップで、24%が海外で就業し、3%が起業している。海外就業者は、日本、オーストラリア、UAE、サウジアラビア、米国などで活躍している。

 この養成学校は、201311月に中部フィリピンを襲った超大型台風30(フィリピン名:ヨランダ)により大きな被害を受け1年以上の閉鎖を余儀なくされた。この間、いすゞは被災した生徒や学校職員に対して社内有志による寄付を届けるとともに、学校復旧に向けての支援を行ってきた。そして、20152月に復旧が完了、授業が再開され、現在に至っている。

 いすゞフィリピンの主要株主は、いすゞ自動車と三菱商事でともに35%出資している。フィリピンのアヤラ財閥とユーチェンコ財閥も各々15%出資している。設立は19958月、同年にフィリピンでの工場起工式を執り行い、1997年に正式落成、生産を開始した。

 なお、いすゞフィリピンの比トラック市場での強さが際立っている。2024年のIPCのトラック総販売台数は4,591台で、フィリピンのトラック市場でのシェアは41%25年間連続での首位となった。特に、小型トラック(カテゴリー3)の販売台数は2,812台でシェア43%26年連続でトップシェアを維持した。20254カ月間のトラック販売台数も1,592台でシェア43%でトップシェアを維持している(詳細は別掲)