一条工務店、比へ20億ペソ追加投資意向との報道

比貿易産業相へ工場大幅拡張やR&D拠点構想表明

2017/03/03

  フィリピン貿易産業省(DTI)のラモン・ロペス大臣は、2日間にわたって日本を訪問した。

 3月3日付けビジネスワールド紙電子版などによると、ロペス大臣は、日本滞在中、世耕 弘成経済産業大臣と面談、両国間の経済協力強化、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)等に関して協議したとのことである。

 民間人では、常石造船の河野 健二代表取締役社長などと面談した。常石造船は、フィリピンでは、ツネイシヘビーインダストリーズ(セブ){セブ常石造船、THI、所在地:セブ島バランバン}を拠点に活発に事業展開(詳細は別掲)、フィリピン造船業界のリーダー的存在となっている。今回の面談では、船舶再利用センター事業参画などが討議されたとのことである。

 ロペス大臣は、一条工務店の宮地 剛代表取締役社長とも面談した。ビジネスワールド紙によると、宮地社長はフィリピンへ20億ペソの追加投資を検討と表明したとのことである。

 一条工務点は、同社の海外グループ工場と位置付けられるマニラ近郊カビテ州のカビテ輸出加工区に立地する建築資材メーカーHTIを拠点に、一条工務店のユニット住宅向けなどに、各ユニット、家具などを大規模に製造していると言われている。今年2月に、HITで大型火災が発生、日本人2名を含む100以上が負傷、複数が死亡とも報じられ波紋を引き起こした。

 面談時には、一条工務店は、このカビテ州の拠点を10ヘクタール拡張する構想を表明、その拡張コストは20億ペソ、拡張による新規雇用数は約600名と見積もられるとのことである。さらに、現地への良質な住宅供給などのため研究開発拠点(R&D)設置も視野に入れているとのことである(3月3日付けビジネスワールド紙電子版などより)。