カジノ・娯楽関連企業であるユニバーサルエンターテインメント(旧社名アルゼ、ジャスダック上場、以下UE社)は、マニラ首都圏で大型カジノリゾート『マニラベイ・リゾーツ』プロジェクトを推進してきた。
2016年央に『マニラベイ・リゾーツ』事業の現地推進企業であるタイガー・リゾーツ社は、『マニラベイ・リゾーツ』を、『オカダ・マニラ』へと改称した。『オカダ・マニラ』プロジェクトは、フィリピンの国家的プロジェクトであるマ二ラ湾岸沿いの「マニラベイ・エンターテインメントシティー」に、世界最大規模のカジノ施設を含む豪華ホテルや高級レストラン、商業施設、バジェットホテル、コンドミニアム、世界最大級の噴水やビーチクラブを兼備した一大複合リゾートを創設するというものである。
『オカダ・マニラ』は約4万1,000平米に及ぶ広大なカジノスペースを有するだけでなく、993 室のラグジュアリールームを有するホテル、50店舗程度誘致予定の高級商業施設、25店舗ほどの飲食施設及びナイトクラブやビーチクラブも有するマニラ最大のカジノ・エンターテインメントリゾートとなる。既に、2016年12月30日に正式にカジノ運営を開始した。そして、グランドオープン(正式開業)日は2017年3月末と予定されている。
UE社は、このグランドオープン後にはフィリピン国内外からの訪問客が急激に増加する見込みであり、サービス基盤の拡充のための人員の増加、事業運営のさらなる安定化及び収益拡大の加速化のための十分な運転資金の確保が必須であると考えている。また、認知度をより高めるべく、海外でのマーケティング活動の拡充、海外営業拠点の創設等が重要な運営課題であると考えいる。
このような中、UE社は、『オカダ・マニラ』運営子会社である『タイガー・リゾート&エンターテインメント(タイガー・リゾート)』への投融資を通じ、同社の①カジノ運営、飲食店及びホテル事業を含むカジノリゾート事業の安定的な運営のために必要な事業資金、②グランドオープン後の訪問客の増加に対応するための従業員の増大に対応する人件費用、③優良顧客の誘致を目的とした各種イベント開催等の積極的なマーケティング活動のための資金及び④主にアジア、東南アジア、中東地域を中心とする海外営業拠点の拡充のために必要な資金に充当することを目的とした海外での200億円超の資金調達を決議した。
今回の海外での資金調達は、自社株(金庫株)550万株を、1株当たり3,950円で売却する。ドイツ証券が全株式(550万株)を買取引受けし、欧州及びアジアを中心とする海外市場(但し、米国及びカナダを除く)において募集を行う。UE社の最終手取り総額は207億4,850万円となる。また、保有自社株数は現在の約681万株から約131万株へと減少する(17年3月9日のユニバーサル・エンターテイメントのIRリリースなどより)。