ヤマハとTESDA、女性整備士養成学校設立へ

2017/03/21

   ヤマハ発動機のフィリピンにおける現地法人ヤマハモーター・フィリピン(YMPH)とフィリピン労働雇用省技術教育技能開発庁(TESDA)は、3月7日、モーターサイクル整備士養成センター設立で合意、覚書に署名した。
 
 このモーターサイクル整備士養成センターは、経済的に恵まれていない女性や非就学の若者向けに、バイクや小型エンジン整備などの技能を習得させることを目的としている。フィリピン二輪車業界の発展に貢献する整備士を育成することで、フィリピン国内における貧困の緩和、特に女性や若年層における失業者の解消に寄与していくことなどが期待される。同センター卒業者への国家資格NC2授与も検討されているとのことである。

 YMPHは、TESDAと同センター設立で協働するほか、授業で使用されるバイク、装置などを提供する。また、卒業生に対しヤマハサービスセンタ—などでのOJT実習の機会なども提供する。

 なお、ヤマハ発動機は、2007年5月に二輪車製造・販売の現地法人としてYMPHを設立した。同年9月にはラグーナ州に二輪車製造の暫定工場を設置し、排気量105cc~125ccの二輪車の生産を開始した。また、2008年9月にはバタンガス州のリマ工業団地に新しい二輪車製造工場を設置し、ラグーナ州の工場に代わり、本格的に生産を開始した。

 フィリピンでは、堅調な経済成長を背景に、二輪車市場が近年拡大傾向にあり、2016年の総需要は前年比34%増の114万台に達した。YMPHの販売は総需要の伸びを上回る前年比37%増の26万台の達したもようである。また、2007年の設立からの二輪車生産台数が、2016年12月1日、累計100万台に到達、記念式典が開催された(17年3月7日のフィリピン労働雇用省技術教育技能開発庁ニュースリリースなどより)。