16年の地域別GDP成長率:最高は東ビサヤの12.4%

2位中部ルソンの9.5%、3位ダバオ9.4%、首都圏は7.5%

2017/05/05

 フィリピン統計庁(PSA)は、5月4日、2016年の地域別GDP(GRDP)統計を発表した。フィリピン全体の2016年GDP(国内総生産)成長率は6.9%(実質ベース:以下同様)で、2015年の6.1%から拡大した。

 2016年はフィリピン国内17地域全てにおいて国内総生産(GDP)実質成長率がプラスとなった。

 2016年に、国内17地域のうち最も急速に成長したのは東ビサヤ地域で、GDP成長率は12.4%と前年の4.6%から大きく躍進した。次いで、中央ルソン地域(9.5%)、ダバオ地域(9.4%)、中央ビサヤ地域(8.8%)、イロコス地域(8.4%)、北ミンダナオ地域(7.6%)、首都圏(NCR)(7.5%)であった。成長が一番鈍かったのは、ミンダナオ・イスラム教徒自治区(ARMM)で、0.3%であった。

 17地域のうちビコール地域(8.9%→5.7%)をはじめ7地域が前年の成長率より鈍化した。また、ミンダナオ・イスラム教徒自治区(ARMM)はプラス成長に転じた。

 首都圏(NCR)は引き続きGDPの最大シェア(36.6%)を占めた。次いでカラバルソン地域(シェア16.8%)、中央ルソン(シェア9.5%)。最もシェアが小さいのがミンダナオ・イスラム教徒自治区(ARMM)で0.6%であった。



地域別GDP実質成長率(年率)の推移(2000年基準:単位:%、構成比は2016年分)
地域 構成比 2015/14 2016/15
フィリピン全体 100.0 6.1 6.9
首都圏(NCR) 36.6 6.7 7.5
コルディリェラ行政地域(CAR) 1.7 4.0 2.1
1-イロコス 3.2 5.4 8.4
2-カガヤンバレー 1.7 4.1 3.3
3-中央ルソン 9.5 5.6 9.5
4A-カラバルソン 16.8 5.8 4.8
4B-ミマロパ 1.5 2.0 2.7
5-ビコール 2.0 8.9 5.7
6-西ビサヤ 4.0 8.8 6.1
7-中央ビサヤ 6.5 4.9 8.8
8-東ビサヤ 2.1 4.6 12.4
9-サンボアンガ半島 2.0 7.7 4.7
10-北ミンダナオ 3.8 5.7 7.6
11-ダバオ 4.1 8.2 9.4
12-ソックサルジェン 2.6 3.3 5.0
13-カラガ 1.2 4.5 2.5
ミンダナオ・イスラム教徒自治区(ARMM) 0.6 -0.4 0.3
 (出所:フィリピン統計庁資料より作成)