損保ジャパン日本興亜、フィリピン25周年

2016/11/08

拠点PGA SOMPO、初の台風保険など開発
フィリピンの防災能力向上を積極支援

 

 損保ジャパン日本興亜は11月7日、マニラ首都圏パサイ市の「コンラッド・マニラ」において、フィリピンの現地法人「PGA SOMPO INSURANCE CORPORATION」設立25周年の記念式典を開催した。記念式典には約500名が参加、盛況となった。

 2014年9月、日本で損害保険ジャパンと日本興亜損害保険が合併し、損害保険会社単体としては収入保険料が国内最大となる「損保ジャパン日本興亜株式会社」が誕生した。それにともない、フィリピン現地法人の社名も、「PGA SOMPO JAPAN INSURANCE INC」から現社名「PGA SOMPO INSURANCE CORPORATION」へと変更された。

 同社は1991年に、現地の有力保険企業である「プルーデンシャル・ギャランティー&アシュアランス(PGA)」との合弁企業として設立された。損保ジャパン日本興亜の出資比率は40%となっている。

 2014年8月には、フィリピン南部のミンダナオ島の台風による農業生産者の被害の緩和を目的とした『台風ガード保険』の認可を取得し、販売を開始した。『台風ガード保険』は、台風の中心があらかじめ定めた対象エリアを通過すれば、一定の保険金が支払われるインデックス保険である。台風の通過を条件としたインデックス保険が販売されるのはフィリピン保険業界初。インデックス保険とは、特定の天候などの観測値をインデックスとし、その結果が、あらかじめ定めた条件を満たした場合に保険金を支払い保険のことである。

 ミンダナオ島は、フィリピンの南部に位置し、年間を通して雨量が多いものの、台風が上陸することは稀であり、フィリピンの他の地域に比べて台風による被害が少なく農業に適した地域である。バナナ、パイナップルをはじめ、多くの農作物が大規模農園で栽培され国内外へ出荷されている。しかし、2011年から2年間連続して、ミンダナオ島に強い台風が上陸し、農作物に大きな被害をもたらしたことから、農業生産者や資金を提供する銀行等から台風による被害を緩和する保険へのニーズが高まったという経緯がある。

 また、今年6月には、損保ジャパン日本興亜リスクマネジメントが、国際協力機構(JICA)の委託を受けて、『フィリピン・マニラ首都圏における災害に対する公共インフラ強靭化のための損害保険活用に係る情報収集・確認調査業務』を実施することが決定している。

 このように、損保ジャパン日本興亜グループは、フィリピンにおいて、災害レジリエンス(防災能力)向上支援に積極的に取り組んでいるともいえる。