りらいあ、比のコールセンター最大手SPi買収

2016/11/07

フィリピン競争委員会(PCC)も承認

 

 このほどBPO大手のりらいあコミュニケーションズ(りらいあ、本社:東京都渋谷区)は、フィリピンのCRM(Customer Relationship Management)企業であるSPi CRM, Inc.及びInfocom Technologies, Inc.(SPiと総称)の買収を完了した。フィリピン競争委員会(PCC)もこの買収を承認した。

 SPi の新たな取締役会会長として、りらいあ代表取締役社長である中込純が就任し、現CEO のMaulikParekh 氏は引き続き同職に留まる。また、更にシナジー創出担当取締役1名を含む常勤取締役2名を派遣する。共通する企業文化を有するSPi の持つ顧客志向、柔軟性とスピード重視のマネジメントスタイルを尊重しつつ経営していく方針とのことである。

 また、シナジー創出に当たっては上記取締役に加え、実務者数名をSPi に出向させると共に、りらいあ内に全社横断的な体制を構築済みであり、両社の有機的連携を通じてシナジー効果の具現化を推進する。具体的にはSPi が持つリーン6シグマ等高度な品質管理体系や米国型効率的オペレーション手法とりらいあの顧客満足度向上のノウハウ、自動化技術、分析手法、多言語対応を組み合わせたグローバルサービス(りらいあグローバルサービス)を構築し、多国籍企業含む両社の優良顧客アセットをベースに、アジア太平洋地域及び北米を中心とする英語圏での成長機会を適確に捉え、グループの発展に繋げていく方針である。

 なお、SPiの売上高は1億0,700万米ドル(2015年度)、 従業員数は8,500名(2015年末)、事業内容はコールセンター・BPO事業である。フィリピンに9拠点、米国に1拠点、ニカラグアに1拠点を有する。フィリピン9拠点を中心に英語・タガログ語他多言語をサポート。またニカラグア拠点ではスペイン語サポートも行い、世界の主要言語に対応したサービス体制を整えている。フィリピン国内コールセンター市場のシェアはトップとなっている

 りらいあは、1987年設立の大手BPO(Business Process Outsourcing)サービス会社である。全国に30カ所以上のオペレーションセンターを配置し、グループ全体で約2万人のスタッフがコールセンター、バックオフィス、対面営業支援、Webマーケティングなどの顧客接点周辺のBPO サービスに従事、通信、放送、金融、公益など国内主要企業向けにサービスを提供している(りらいあコミュニケーションズのウエブサイトなどより)。