野村、フィリピンで株式オンライン取引事業開始
2016/10/24
比最大銀行BDOとの合弁「BDOノムラ証券」が始動
野村ホールディングス(野村HD)とフィリピンの最大銀行BDOユニバンク(BDO、本店:マニラ首都圏マカティ市)との合弁証券会社であるBDO Nomura Securities Inc.(BDOノムラ証券)が、フィリピン証券取引所(PSE)上場企業の株式オンライン取引サービスを開始した。
BDOノムラ証券のオンライン取引プラットフォームは、容易な口座開設機能、低コストで迅速な株式売買機能、株式取得代金のBDO預金口座振替機能などを有している。また、詳細なマーケット情報も提供する。さらに、全オンライン取引にはポイントが貯まり、そのポイントは、BDOが属するSMグループ傘下のSM小売店において商品購入代金に充当できる。
なお、野村HDは今年1月27日、BDOの100%子会社であったPCIBセキュリティーズ(PCIB証券、本社:マカティ市)への49%の出資を行った。PCIB証券は野村HDの出資完了により、野村HD49%、BDO51%出資の合弁会社となり、野村HDの持分法適用会社となった。そして、社名をBDO Nomura Securities Inc.(BDOノムラ証券)へと変更したという経緯がある。
フィリピンでは、安定的な経済成長を背景に個人投資家が増加しており、両社は合弁会社を通じて、主にフィリピン個人投資家を対象として、当初は国内株式オンライン取引サービスを展開する。また幅広い投資家層に、クロスボーダー取引の機会を提供する。
総資産規模等においてフィリピン最大の金融機関であるBDOと協業することにより、野村HDは現地資本市場の発展に貢献するとともに、フィリピンにおける収益基盤の構築、および野村グループのプレゼンスの向上を図るとされている。そして、高い成長が期待できるフィリピン・オンショア市場でのビジネスを拡大することにより、アジアにおけるホールセール及びリテールビジネスの相乗効果の更なる創出を目指すとのことである。
なお、BDOノムラ証券は、野村グループにとって、アセアン地域でタイに続く2番目の株式リテール・ビジネス拠点となる(16年10月24日のフィリピン証券取引所回覧05985-2016号などより)。