比イオンファンタジー、上半期の売上高3倍へと急増
2016/10/05
初出店後2年弱で22店体制、営業黒字化が眼前に
イオンファンタジーが10月5日、2016年度上半期(2016年3月~8月)の決算短信を発表した。
それによると、昨年6月の株式会社ファンフィールドとの合併効果、国内事業が好調であったこと、海外事業の積極出店による売上拡大により、2016年度上半期売上高は324億400万円(前年同期比16.3%増)と過去最高となった。営業利益は16億9,400万円(同33.6%増)、経常利益は15億6,100万円(同47.7%増)、親会社株主に帰属する純利益は8億500万円(同55.7%増)といずれも増益となった。
海外事業においては、今上半期中に6カ国で39店舗(前年同期38店舗)と昨年に引き続き積極的な新規出店を実施した。中国では前年同期を上回る20店舗の出店を行い、営業損益が黒字化した。アセアン諸国では、19店舗の出店を行い、増収を達成し営業損益も改善している。
マレーシアでは1月より売上高既存店伸び率が8ヶ月連続でプラスと、営業増益となっている。2014年に進出したフィリピンは今上半期中に8店舗を出店し、順調に拡大が続いている。またベトナムでは3月に駐在員事務所を設立し、既存フランチャイズ店舗への支援強化と現地法人設立へ向けた準備を進めている。
今上半期末の海外店舗数は318店舗(直営店304店舗、FC等14店舗、前年同期末215店舗)に達した。これらの結果、今上半期の海外事業における売上高は49億1,000万円(前年同期比24.1%増)、営業損失は6,900万円で、前年同期の営業損失1億円から改善した。
2016年8月末のイオンファンタジー海外店舗数{( )内の数値は内数で、FC等(業務提携、業務委託等の店舗数)}
国 | モーリーファンタジー | キッズーナ | その他 | 計 |
海外計 | 201(9) | 110(5) | 7 | 318(14) |
中国 | 116(4) | 31 | 2 | 149(4) |
マレーシア | 51 | 20 | 5 | 76 |
タイ | 28 | 27 | - | 55 |
フィリピン | - | 22 | - | 22 |
インドネシア | 1 | 5 | - | 6 |
ベトナム | 4(4) | 4(4) | - | 8(8) |
カンボジア | 1(1) | 1(1) | - | 2(2) |
(出所::株式会社イオンファンタジー資料より作成)
イオンファンタジーはフィリピンでは、2014年5月に子会社「イオンファンタジー・フィリピン」を設立した。そして、同年11月8日に、イオンファンタジー キッズーナ フィリピン1号店がマニラ首都圏ケソン市のショッピングモール「ロビンソンズ・ガレリア」内にグランドオープンした。 この出店によりイオンファンタジーのアセアン地域での店舗展開は、マレーシア、タイ、ベトナム、カンボジアに次いで5カ国目となった。その後は急ピッチの店舗網拡充が続いている。
上記の様に、フィリピンでは今上半期中に8店を新規オープン、上半期末(8月末)の店舗数は22店に達し、前年同期末の8店から2.8倍となっている。フィリピンでの売上高は前年同期比3.1倍の3億500万円へと急拡大、営業損失も74%減の900万円へと急減、営業黒字化が視野に入ってきている。そして、全社の業績向上に貢献しつつある。
イオンファンタジーは、フィリピンにおいて、マニラ首都圏を中心としたドミナント化を推進するとともに、セブ、ダバオなど首都圏以外での出店も積極化させつつある。今後も店舗網を拡充し、年間人口増加率が約2%と高く9歳以下の人口が2割(2千万人)以上というフィリピンでの子供向けアミューズメント施設需要拡大に対応していく方針である(16年10月5日の株式会社イオンファンタジー決算発表などより)。
フィリピンのキッズーナ(イオンファンタジー)店舗数推移(月末値)
2014年 | 2015年 | ||||||||||||
11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
1 | 2 | 2 | 2 | 3 | 5 | 5 | 5 | 7 | 8 | 10 | 11 | 12 | 14 |
2016年 | |||||||
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 |
14 | 14 | 16 | 18 | 20 | 21 | 22 | 22 |
(出所::株式会社イオンファンタジー資料より作成)