ハーネスのオークウェーブ、フィリピンに新工場建設
2016/10/02
カビテ輸出加工区で、JBICと三井住友銀行が協調融資
国際協力銀行(JBIC)は、9月29日、「海外展開支援融資ファシリティ」の一環として、オークウェーブホールディングス(オークウェーブHD、本社:埼玉県坂戸市)との間で、融資金額95万米ドル(JBIC分)及び110万米ドル(JBIC分)の2件の貸付契約を締結した。この融資は、三井住友銀行との協調融資によるもので、協調融資総額は計約303万米ドル相当となる。
本件は、オークウェーブHDのフィリピン法人OAKWAVE (PHILIPPINES) CORPORATION(OPC)がフィリピンのカビテ州において実施するワイヤーハーネス等の製造・販売事業に必要な資金を融資するものであり、新工場の建設に充てられる。
オークウェーブHDは、遊技機器用ハーネスを中心に住宅・産業・農業機器向けハーネスを製造・販売を行うオークウェーブの持株会社として設立された。オークウェーブHDはOPCの生産能力の強化により、ASEAN市場の拡大等を背景に製造拠点としての役割が期待されるフィリピンにおける事業拡大を企図している。今回の融資は、こうしたオークウェーブHDの海外事業展開への支援を通じて、日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献するものである。
JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じ、フィリピン等の成長市場における中堅・中小企業を含む日本企業の海外事業展開を金融面から支援していく方針である。
なお、オークウェーブHDのフィリピン子会社OAKWAVE (PHILIPPINES) CORPORATION(OPC)は、 1995年2月28日、フィリピン経済区庁(PEZA)から輸出加工区への進出を承認され、同年3月にカビテ州ロサリオのカビテ輸出加工区での操業を開始した。2003年8月には、国際品質基準ISO9001-2000の取得、2010年9月にはUL規格を取得した。2011年6月に第三期拡張工事、2013年7月に倉庫拡張のための第4期拡張工事が完工した。また、2013年6月にフィリピン工場「KAIZEN」プロジェクトをスタートさせている。
OPCの現行資本金は2億1,000万ペソ(約4億5,000万円)、オークウェーブHDが100%出資、 従業員は約1,000名(2016年7月現在)となっている(16年9月29日の株式会社国際協力銀行プレスリリース、オークウェーブ資料などより作成)。