比三菱自動車、11月にもミラージュ生産開始か
2016/09/29
三菱自動車が双日とともにフィリピンで展開している自動車生産・販売会社、ミツビシ・モーターズ・フィリピンズ・コーポレーション(MMPC)は、2016年2月にフィリピン政府の自動車産業育成政策 「CARS Program(Comprehensive Automotive Resurgence Strategy Program)」への参加を申請、6月に、フィリピン貿易産業省投資委員会(BOI)による司式承認を取得した。
MMPCは、約43億ペソを投資し、プレス工場を新設(20億ペソ)、既存の車両生産工場での新たな生産ラインを増設することで、2017年初めより『ミラージュ』および『ミラージュG4(アトラージュ)』 の生産を開始する計画であると発表している。
CARSプログラムへの参加は、フィリピンの自動車産業の発展に50年以上にわたり寄与してきたMMPCの新たなコミットメントを表すもので、同プログラムが掲げる「6年間で20万台」の生産目標達成に向けて、生産稼動シフトを追加し、現地生産能力を増強する計画である。それに伴い、フィリピン国内での雇用促進や、日系部品メーカーの同国への進出を促進する効果も期待できる。
MMPCは、フィリピンの貿易産業省と投資委員会による同国のモータリゼーションの進展に合わせたCARS プログラムの取組みに賛同し、2020年までに同国の自動車需要が50万台に達すると見込まれている中、同国の自動車産業全体の活性化に寄与していくことで、同国の経済発展に貢献して行く方針である。
9月29日付けビジネスワールド紙電子版などによると、MMPGは『ミラージュ』の現地生産の準備を急ピッチで進めており、そのために新たに500名を採用したとのことである。そして、予定より早い2016年11月に、『ミラージュ』現地生産が開始される見込みとのことである。
なお、MMPCへの出資比率は、双日が49%、三菱自動車 51%となっている。双日は、1972年にフィリピンでの三菱自動車組立・販売事業に参入して以来、長年にわたり三菱自動車とともに車体の生産・販売・ブランド構築に努めて きた。この間、MMPCは累計生産60万台を達成し、高い販売シェアを維持しながら、同国の自動車産業とともに発展を続 けている。