ベネチア映画祭でフィリピン映画が最優秀賞に
2016/09/11
鬼才ラブ・ディアス監督の長編が金獅子賞受賞
国際映画祭受賞常連に、比映画は第3黄金期
世界三大映画祭の一つである、第73回ベネチア国際映画祭(2016年8月31日~9月10日)の授賞式が9月10日夜(現地時間)開催され、各賞が選出された。
そして、ベネチア国際映画祭の大賞ともいえるコンペティション部門金獅子賞は、フィリピンの鬼才と称されるラヴ・ディアス監督の『 The Woman Who Left(ザ・ウーマン・フー・レフト)』に授与された。この作品は全編白黒、3時46分の長編で、トルストイの「コーカサスの虜」を原作に、無実の罪で30年間服役した末に釈放された女性の報復劇を描いている。
ディアス監督は、これまでベネチア国際映画祭オリゾンティ部門で2作品の受賞を果たしている。また、今年のベルリン国際映画祭では、8時間という超長編映画『A Lullaby to the Sorrowful Mystery(ア・ララバイ・トゥ・ザ・ソロウフル・ミステリー)』でアルフレート・バウアー賞(新たな視点を示した作品に授与される)を受賞している。すなわち、今年の世界三大映画祭で続けての受賞であり、一段と注目度が高まりつつある。