8月の新車販売絶好調、40%増の3万2千台(工業会)

2016/09/08

8カ月間で28%増の23万台、5年連続での最高記録へ

 

フィリピン自動車工業会(CAMPI)が、2016年8月及び8カ月間(1月~8月)の新車販売動向を発表した。

 

 それによると、2016年8月のフィリピン国内四輪車新車販売台数 (CAMPIとトラック工業会加盟企業分のみ:以下工業会加盟企業分と記す)は、前年同月比40%増の3万2,472台に達した。中国の鬼月(ゴーストマンス))にかかる8月は販売不振月とされているが、堅調なフィリピン景気、 各社の販促強化の奏功などにより、今年8月は3万台を大幅に上回り、今年6月に記録した月間記録3万2,993台に迫る絶好調ぶりであった。車種別では、商用車が同66.1%増の2万1,336台と急増、乗用車も同7.8%増の1万1,136台と堅調であった。

 この結果、2016年8カ月間の新車販売台数(工業会加盟企業分)は、前年同期比28%増の22万9,919台に達した。

 メーカー別販売台数シェア (工業会加盟企業ベース)首位は、トヨタモーター・フィリピン(TMPC)の43.5%。第2位は三菱モータース・フィリピンの17.6%、第3位はフォード・モーター・フィリピンの9.7%、第4位はいすゞ・ フィリピンの7.6%、第5位はホンダカーズ・フィリピンの6.3%と続く。

 なお、2015年年間のフィリピン国内四輪車新車販売台数(工業会加盟企業分)は、前年比22.9%増の28万8,609台に達 し、4年連続での史上最高記録更新となった。車種別では、乗用車が同28.9%増の11万6,381台、商用車が同19.2%増の17万2,228台であった。

 この28万8,609台という年間記録台数や前年同期比などは、工業会加盟企業ベースの数値であり、CAMPIを脱退している韓国系の現代アジア・リソース(HARI)など自動車輸入販売企業協会(AVID)単独加盟企業分を含まないベースである。

 工業会加盟企業、AVID加盟企業、非加盟独立系企業の合計から重複加盟分(フォードなど)を調整した2015年のフィリピン新車総販売台数は、32万0,677台に達し、2014年の26万7,568台から19.8%増加、総販売台数ベースでも4年連続での史上最高記録となった。

 CAMPIは2016年の新車総販売台数予想に関しては、年初に前年比9%増の35万台と発表した。ところが、これまでの販売実績はその伸び率予想を大幅に上回るペースでの推移となっている。したがって、先頃CAMPIは、この予想を12.5%増の36万台へと上方修正した。さらに、9月14日~18日に開催される第6回フィリピン国際モーターショー(PIMS)において、同15%増の37万台への再上方修正が発表される見込みである。現状から判断すると、更なる上方修正の可能性も考えられる。