新車セールス満足度、トヨタが3年連続首位

2016/09/01

2位いすゞ、4位ホンダ、マツダ、日産自動車
J.D.パワー新車セールス満足度(SSI)調査

 

 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. パワーアジア・パシフィックは8月31日に、シンガポールにおいて、2016年フィリピン新車セールス満足度(Sales Satisfaction Index、略称SSI)調査の結果を発表した。

 この調査は、フィリピンにおける新車購入時から2~6カ月経過した車の所有者を対象に、新車の販売プロセスに関する顧客満足度を調べるものである。16回目となる今回の調査は2015年8月から2016年4月に新車を購入した消費者を対象に、2016年2月~6月にかけて実施されたもので、1,679人から回答を得た。

 2016年のフィリピンの自動車セールスの総合的な満足度は、6つのファクターにおける顧客の経験をもとに算出される。それらのファクターは、総合満足度に対する重要度順に、「販売勧誘」(比重20%)、「納車プロセス」(18%)、「納車タイミング」(18%)、「セールス担当者」(17%)、「販売店設備」(15%)、「取引」(12%)となっている。

 2016年の業界平均の総合満足度スコアは758ポイント(満点は1,000ポイント)となった。企業別総合第1位は766ポイントのトヨタで、2014年から3年連続のトップとなった。トヨタは特に、「販売店設備」、「取引」、「セールス担当者」、「納車プロセス」で高い評価を得た。

 第2位は763ポイントのいすゞ、第3位は760ポイントの起亜であった。第4位には758ポイントのホンダ、マツダ(販売はマレーシア系のベルジャヤ・オート・フィリピン)、日産自動車の3社が並んだ。第7位は755ポイントのフォード、第8位が754ポイントのスズキ、第9位が749ポイントの三菱自動車、第10位が747ポイントのシボレー、第11位が733ポイントの現代自動車となっている。

 この調査における点数の差はさほど大きくなく、調査対象・人数などにより順位は変動する可能性があるといえよう。ちなみに、7月に発表された2016年フィリピン自動車顧客満足度(CSI:アフターフォローに関して)調査においては、第1位がマツダ、第2位がホンダ、第3位が日産自動車、第4位がトヨタとフォード、第6位がいすゞ、7位が現代自動車、8位がシボレー、9位が起亜、10位三菱自動車、11位がスズキと続く。

 SSIやCSI調査は販売やサービスに関するものであり、自動車の品質や性能に関する満足度調査ではない。J.D. パワーでは、自動車品質に関する調査である「フィリピン自動車初期品質調査(IQS)」なども実施している。IQSが自動車品質や性能満足度に関するものであり、その発表が注目される(16年8月31日のJ.D. パワーアジア・パシフィック発表などより)。