NTTデータ フィリピン誕生、比事業基盤更に強固に
2016/08/25
子会社ウィザーズの社名変更、PLDT等との連携強化
NTTデータ(本社:東京都江東区)は、今年1月、子会社のNTT DATA アジア・パシフィック社(NDAP、本社:シンガポール)を通じて、フィリピンにおけるオラクルおよびマイクロソフトのパートナー企業の1社であるWizardsgroup社(ウィザーズグループ社、本社:マニラ首都圏マカティ市)の発行済株式の100%を譲り受け、子会社とした。
1996年設立のウィザーズグループ社の社員数は234名(2015年10月末現在)、ビジネス・ソリューション事業(BI、ERP、カスタム開発、マネージド・サービス等)、およびラーニング・ソリューション事業(トレーニング、教材開発、認定試験等)を展開してきている。特に、オラクルのソリューションの一つであるOracle Exadataを強みとし、デジタルビジネスへの対応が必要な顧客に高度なアナリティクスサービスを提供。Oracle Exadataは、データウエアハウスの全件検索処理や大量データを扱うバッチ処理の速度を劇的に向上させる、データウエアハウス向けに最適化されたオラクル社のソフトウエアおよびハードウエア製品である
NTTデータは、8月24日、このウィザーズグループ社の社名をNTT DATA Philippines, Inc.(NTTデータフィリピン)に変更したと発表した。今回のブランド変更により、フィリピンにおいてグローバルIT企業としての認知度を高め、より一層、事業を拡大していくことを狙いとしている。発表の中で、NTTデータがグローバルに展開するさまざまな業界の実績や研究開発の成果などをフィリピンへ展開していくことや、フィリピンでのIT要員を同社のフィリピン国外のプロジェクトへ活用していくことなどに言及した。
また、NTTグループとしてフィリピンにて事業を展開する通信最大手のPLDT社(NTTドコモとNTTコムが出資)、Dimension Data Philippines社、DTSI社との連携も強化し、特にアプリケーション構築の分野で貢献し、NTTグループとしてネットワークやデータセンタ含めたトータルなITサービスを提供していくことを強調した。
今年1月の買収後、ウィザーズグループ社の顧客である金融、製造・流通、ヘルスケア、ユーティリティ、政府機関などからも、NTTデータがグローバルに持つ先進的なソリューション導入への期待が高いことにも触れ、今回のブランド変更により、さらに事業展開が容易になるとコメントした。
なお、NTTデータはフィリピンのIT市場調査や事業機会の発掘を目的として、2013年8月にマカティ市にマニラ駐在員事務所を設置した。2015年央には、SAPソリューションにフォーカスした現地法人「NTT データ ビジネス ソリューションズ フィリピン」を設立し、SAPビジネスの展開を開始した。
これに続いて、フィリピン大手企業からの需要が高く、グローバル顧客のニーズにも対応したオラクルおよびマイクロソフトのソリューションに優れたフィリピンの有力IT企業の1社であるウィザーズグループ社を子会社化したという経緯がある。