比ヤクルト販売12.5%増、主要市場第2位の伸び
2016/07/31
2016年上半期、インドネシア20.7%増に続く
このところのフィリピンでのヤクルト販売数量が好調で、主要市場でトップクラスの伸び率を記録してきている。2016年上半期(1月~6月)もその勢いが続いた。
ヤクルトは、アジア・オセアニア地域においては、フィリピン、香港、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、インド、中国などで乳製品乳酸菌飲料などを製造、販売している。ミャンマーでも2018年春ごろから生産が開始される予定である(詳細は別掲)。
フィリピンでは、ヤクルト本社が40%出資するヤクルト・フィリピン(持分法適用会社)が、1978年10月から営業を行っている。海外発売時期としては、1964年の台湾、1968年のブラジル、1969 年の香港、1971年の韓国とタイに次ぐ歴史を有している。現在は、ヤクルトとヤクルトライトを製造販売している。
ヤクルト本社の2016年度第1四半期(2016年3月~6月)連結決算発表補足説明資料によると、2016年第1四半期(1月~3月)の確定値では、ヤクルト・フィリピンの一日当り販売数量は前年同期比9.4%増の230万9千本と堅調に推移した。
また、2016年上半期(1月~6月)の速報値では、ヤクルト・フィリピンの一日当り販売数量は前年比12.5%増の239万3千本へと二桁増加した。この販売数量は、海外市場では、中国の517万8千本、インドネシアの485万7千本、韓国の365万3千本、メキシコの362万7千本に次ぐ世界第5位で、タイの215万本を上回っている。フィリピンのアジア・オセアニア市場でのシェアは11.6%、全海外市場でのシェアは8.8%に達している。ちなみに、アジア・オセアニア地域全体の一日当り販売数量は同6.7%増の2,069万8千本、海外全体では同5.6%増の2,721万本であった。
2016年上半期のフィリピンの前年同期比12.5%増という伸び率は、世界で最高の伸びであったインドネシアの20.7%増、ドイツの17.4%増、ベトナムの14.3%増に次ぐ4位であった。ただし、ドイツでの一日当り販売数量は8万7千本、ベトナムでは21万4千本に過ぎない。したがって、フィリピンが世界の主要市場でインドネシアに次ぐ第2位の伸び率であったといえる。
なお、ヤクルト・フィリピンの資本金は18億ペソ(約50億円)、2014年末の従業員数は1,000人、ヤクルト・レディーは2,737人、取引店は15万8,297店に達している。工場はカランバ市に立地、2014年末の生産能力は1日250万本(17年7月29日の株式会社ヤクルト本社発表などより)。
ヤクルト2016年上半期海外乳製品売上数量(1日当たり本数:速報値)
国名 |
連結区分 |
速報値 |
|
販売実績(千本/日) |
前年比(%) |
||
台湾 |
持分法 |
757 |
96.7 |
香港 |
連結 |
533 |
92.0 |
タイ |
持分法 |
2,150 |
104.8 |
韓国 |
持分法 |
3,653 |
96.5 |
フィリピン |
持分法 |
2,393 |
112.5 |
シンガポール |
連結 |
246 |
100.5 |
インドネシア |
連結 |
4,857 |
120.7 |
オーストラリア |
連結 |
234 |
104.2 |
マレーシア |
連結 |
332 |
109.5 |
ベトナム |
連結 |
214 |
114.3 |
インド |
連結 |
152 |
110.5 |
中国 |
連結 |
5,178 |
104.5 |
アジア・オセアニア計 |
|
20,698 |
106.7 |
|
|||
ブラジル |
連結 |
2,012 |
98.4 |
メキシコ |
連結 |
3,627 |
103.3 |
米国 |
連結 |
249 |
112.4 |
米州計 |
|
5,888 |
1019 |
|
|||
ヨーロッパ計 |
|
624 |
105.7 |
|
|||
合 計 |
|
27,210 |
105.6 |
(出所:ヤクルト本社の連結決算発表補足資料より)