センチュリー不動産、5年間で住宅1万8千戸供給へ

2016/07/26

三菱商事との「フォーブス タワー]等商用事業も拍車

 

 今年創業30周年を迎える有力不動産企業のセンチュリー・プロパティーズ・グループ(CPG)が事業基盤拡充・多様化を推進している。主力の住宅不動産事業を一層強化するとともに、商業用不動産開発による賃貸事業強化、マニラ首都圏以外の地方での事業強化などを推進しつつある。さらに、ホテル事業にも参入しつつある。

 住宅不動産事業に関しては、2015年に5つのコンドミニアム・プロジェクト(合計2,500戸)を完工、そのうち94%が売却済みであり、その売却額は128億ペソに達する。そして、2016年から2020年の5年間で、31のプロジェクト(合計1万8,000戸、総面積134万平米)を完工させる計画である、そのうち、15プロジェクトは2016年に完工予定である。

 一方、オフィス、小売り、メディカルセンターなど商用施設賃貸事業展開にも拍車がかかっている。既存の「センチュリー・シティモール」、「センチュリア・メディカル・マカティ」などにくわえ、2017年から2019年にかけて、三菱商事との合弁オフィス事業「フォーブス メディア タワー」(地上 34階、述床面積約6万平米、マカティ市)のほか、「エイジアン・センチュリーセンター」(タギグ市ボニファシオ・グローバルシティ)などが完工する見込み。そして、2020年までに賃貸面積が30万平米に達するものと見られる。

 なお、有力金融誌フォーブス・マガジン などを発行する米国フォーブス・メディア社は、2013年に、「センチュリー社との協働で、成長著しいマカティ市に、フォーブス・メディア社のオフィスビルを建設する」と発表。フォーブス・メディア社は、アジアの中でもフィリピンを特に有望視、その経済の中心地であるマカティ市に先端オフィス・ビルを建設、世界の有力企業に良好なビジネス拠点を提供する方針であるとも表明している。すなわち、世界初の「フォーブス」ブランドのオフィスビル「フォー ブス・メディア・タワー」をマカティ市に建設することを決定したのである。この構想をCPGと三菱商事が具現化しつつある。フォーブス・メディア社はマカティ市の第1号に続き、世界の主要都市に「フォーブス・メディア・ タワー」を展開することを視野に入れている。

 CPGは、マニラ首都圏マンダルヨン市で開発しつつある複合プロジェクト「アクア・プライベート・レジデンス」の第6棟おいて、2019年に高級ホテル「ノボテル・スイート・マニラ」を開業する予定。これは、CPGにとって初のホテルとなる。