姫路鍍金工業、フィリピン・ラグナ州進出
2016/07/24
自動車部品向けのメッキ加工事業展開
国際協力銀行と伊予銀行が協調融資
国際協力銀行(JBIC)は、7月22日、「海外展開支援融資ファシリティ」の一環として、姫路鍍金工業所(姫路鍍金{ヒメジトキン}、本社:兵庫県姫路市)のフィリピン法人HIMEJI ELECTRIC PLATING PHILIPPINES INC.(ヒメジ エレクトリック プレイティング、HEPP)との間で、融資金額133米ドル(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結した。この融資は、伊予銀行との協調によるもので、協調融資総額は190万米ドルである。
この案件は、姫路鍍金の子会社であるHEPPがフィリピンのラグナ州で行う自動車部品向けのめっき加工事業に必要な資金を融資するものである。
姫路鍍金は、鉄鋼・工業用部品向けのめっき加工技術に強みを持つ中小企業で、近年では産業機械部品や自動車部品向けの取り扱いも増加してきている。こうした中、フィリピンに生産拠点を設けている自動車関連メーカーからの引き合いも強くなっており、フィリピンにおいてHEPPを設立することにより、今後市場の拡大が見込める東南アジア向け事業の拡大を企図している。今回の融資は、こうした姫路鍍金の海外事業展開への支援を通じて、日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献するものである。
なお、姫路鍍金はベトナムに進出済み。2011年11月にバクニン省トアンタイン区 カイソン工業団地において、Himeji Electric Plating Vietnamを設立、バイク部品製造関連企業向けの硬質クロムめっき事業などを展開している。
JBICは今後も、日本の公的金融機関として、多様な金融手法を活かした案件形成やリスクテイク機能等を通じ、フィリピン等の成長市場における中堅・中小企業を含む日本企業の海外事業展開を金融面から支援していく方針である(16年7月22日の株式会社国際協力銀行プレスリリースより)。