ハロハロ、フィリピンでサラリーローン事業

2016/07/15

フィリピンで多角的に事業を展開するハロハロアライアンスの加盟会社の1社である株式会社ハロハロレンディング(Hallohallo Lending Inc.、本社:マニラ)は、貸し倒れリスクが低く投資利回りが高い新たな金融サービス「Casha(キャシャ)」を2016年8月11日からフィリピンで提供を開始する。



 「Casha」は、次月給与天引きによって返済となる給与前払い型サラリーローンである。提携したフィリピンの企業に対して貸し付け上限付きのキャッシングカードを発行し、企業が従業員に対してカードを付与する。カードを付与された従業員は、収入に応じて設定された貸し付け上限内であれば自由に前払いをキャッシングすることができる。

 「Casha」の売上目標は、従業員数30名以上を有する大手企業や、フィリピン最大級の求人情報サイト「ハロハロジョブ」に登録している企業との提携により、発行カード数を20,000枚以上、2016年度の売上額を1億円以上に設定している。

 日本と異なり、給与の前払い申請が常態化しているフィリピンでは、前払い申請・支払作業の事務処理が解消されるため、企業、従業員双方にとってメリットがあるとのこと。また、個人への貸し付けではなく、企業との提携による貸し付けのため、与信付与が容易なうえ、従業員給与からの天引き回収のため貸し倒れのリスクが低く、企業、出資者にとってもメリットがあるとのことでもある。

 フィリピンの国民性として、一般的に貯蓄性向が低く、多少の無理をしても欲しいものがあれば購入してしまう傾向がある。このため、ファイナンスに対して抵抗がなく、日々の消費や新車購入の際にもファイナンスを利用することが一般的で、実質金利が30%以上となるケースが多くあるにもかかわらず、利用率が7割以上と言われている。ファイナンスの利用と供給それ自体は広く浸透しているものの、その手法については必ずしも洗練されておらず、今後は市場の成長とともにファイナンスノウハウを含めた販売金融業界の発展が期待されている。

 またハロハロアライアンスの中核であるHallohallo Inc.(本社:マニラ)はこの事業の拡大と合わせて、第三者割当による増資も新たに行い、今後、日本の洗練されたさまざまな金融手法をフィリピンに合う形でローカライズして、さらなる金融事業の拡大を図るとともに、これまでのECビジネスに加えて新たなビジネスの柱を打ち立てることを表明している。そのひとつとして、他社のサービスと比べて毎月の返済額が割安で新車を購入できる、フィリピン初の残価設定型新車ローンサービスの提供も近々予定している。

<「Casha(キャシャ)」 概要>
事業会社: Hallohallo Lending Inc.
サービス開始日: 2016年8月11日
内容: 次月給与天引きによる、給与前払い型サラリーローン
対象: 提携企業で就業する従業員
貸し付け上限: 審査により決定
勤続年数: 1年以上
前年度税込年収: 15万ペソ以上
返済方法: 給与天引き
融資期間: 3年以内
返済方法 元利均等(繰り上げ返済可)
保証: 不要
金利: 24-48%
(16年7月14日の 株式会社ハロハロビジネスのプレスリリースより)。