セブ空港利用者数急増続く、昨年800万人に

2016/04/11

新ターミナルや隣接地再開発含む近代化へ

 

 フィリピン第二位の規模を誇るが老朽化も目立つマクタン・セブ国際空港(MCIA)の新旅客ターミナル・プロジェクト(推定コスト175億ペソ)が本格化しつつある。

 一昨年4月に、MCIAの新旅客 ターミナル・プロ ジェクト(推定コスト175億ペソ)遂行に関する契約が正式に締結された。この契約は、フィリピン運輸通信省(DOTC)と、入札において最も良い条件で 応札したメガワイド(SMグループの建設企業)とインドのGMRインフラストラクチャー(GMR)連合(メガワイド連合)との間で行われた。

 このプロジェクトは、アキノ政権で7件目のPPPプロジェクトである。DOTCの空港関連事業では初のPPPプロジェクトでもある。新ターミナル完工は2018年、現行ターミナルの改装・近代化完工は2019年と予定されている。

 そして、一昨年11月1日に、 MCIAの運営・維持業務などがメガワイド連合に引き渡された。これにより、MCIA新旅客ターミナル・プロジェクトが始動したといえる。メガワイド連合はMCIA新旅客ターミナル建設・運営権(25年間)を有することになった。メガワイド連合は現行のターミナル運営事業から既に収入を得ているが、今年から新ターミナル建設が本格化しつつある。1月22日に、新ターミナル(第2ターミナル)建設が着工され、コンクリート打ち込みなどが開始された。

 メガワイド連合は、空港ターミナルの隣接地6ヘクタールを複合再開発し、空港一帯を近代都市空間とする意向である。現在、この6ヘクタールの賃貸交渉、SMグループ各社や海外企業などとの再開発における提携交渉を行っている。

 なお、MCIAの現行ターミナルは、年間450万人の乗降客処理を前提として設計・建設されたが、2014年の年間乗降客は720万人、2015年は約800万人に達している。2016年も二桁増加見込み、その後も急ピッチの増加が続き、メガワイド連合の運営権(25年間)の終了時には2,800万人に達すると予想されている。したがって、新ターミナル建設は緊急課題と言える(16年4月8日のフィリピン証券取引所回覧01806-2016号などより)。