商船三井、フィリピンで商船大学設立
2016/03/10
商船三井(本社:東京都港区)は3月8日、フィリピンのカビテ州ダスマリーニャス市において、商船大学の新設に向け建設予定地で鍬入れ式を行った。同大学はマグサイサイ マリタイム社と共同で設立し、開校は2018年6月を予定している。
鍬入れ式には、ダスマリーニャス市関係者、フィリピン高等教育委員会等からの来賓を迎えると共に、商船三井の武藤光一会長、根本正昭専務などが出席し、建設工事の安全を祈願した。
商船三井は船舶運航での高い安全基準を支える船員の育成を目的として、1993年に、現地パートナーのマグサイサイ・マリタイム社と共同で、船員訓練施設「マグサイサイ・インスティチュート・オブ・シッピング(MIS)」を設立した。以来、乗組員に対する実務訓練だけでなく、学校を卒業した職員候補生への規律訓練や実務訓練を実施してきた。
2007年には自社訓練船"スピリット オブ MOL"での専属講師と乗組員による訓練航海を開始し、2011年にはフィリピン政府の推進するAcademe-Industry Linkage Programのもとに「職員候補生プログラム(3rd Year Program)」を導入、フィリピン国内の提携商船大学から選抜した3年生を対象に、MISでの教育・訓練を実施してきた。
フィリピン人船員は当社運航船乗組員の中核を担っており、運航技術が高度化する中、さらなる活躍が期待されている。安全運航に対する当社の取り組みの集大成として、アジア・太平洋地域で世界最大級の自営商船大学を設立することにより、良質な船員の確保・育成の強化を図り、「世界最高水準の安全運航」の実現を目指す。
【商船大学の概要】
学校名 : MOL Magsaysay Maritime Academy Inc.(4年制の商船大学、全寮制)
建設予定地および規模 : フィリピン カビテ州 ダスマリーニャス市サリトラン(首都マニラから南に約30km)
敷地面積 : 約13.2ヘクタール(東京ドーム約2.8個分)
建物延床面積 : 約30,000平米
学生数 : 1学年あたり最大300名(航海科、機関科各々で150名)
開校時期 : 2018年6月(予定)
(16年3月9日の株式会社商船三井ニュースリリースなどより)。