製造業生産者物価下落続く、1月は-6.0%

2016/03/09

昨年-6.6%で4年連続の下落、卸売物価-3.9%

 

 フィリピン統計庁(PSA)は3月4日、2016年1月の生産者物価指数(PPI、2000年=100)速報値を発表した。

 それによると、製造業の生産者物価指数(PPI、2000年=100)は137.3で前年同月比6.0%低下、前月から1.5%低下した。主要20品目 のうち、木・木製品(-14.8%)、電気機械(-12.1%)、電気製品除く機械類(-12.1%)、工業原料金属 (-12.0%)、家具・備品類(-11.3%)が二桁減となったことなどが響いた。


 製造業の生産者物価指数(2000年=100)

全製造業 16年1月 15年12月 15年1月
生産者物価指数 137.3 139.5 146.1
対前年同月伸び率(%) -6.0 -7.2 -3.7
対前月伸び率(%) -1.5 -0.2 -2.8

(出所:統計庁資料より作成 注:15年1月、12月分は改定値)


 生産者物価指数の部門別で対前年同月比がプラスとなったのは、非鉄鉱物製品(3.1%)、飲料(1.5%)、その他工業品(3.4%)、紙・紙製品 (5.1%)、組立金属製品(0.6%)、テキスタイル(1.4%)、タバコ製品(0.2%)、皮革製品(1.7%)。

 一方、対前年同月比がマイナスとなったのは、木・木製品 (-14.8%)、電気機械類(-12.1%)、電気製品除く機械類(-12.1%)、工業原料金属(-12.0%)、家具・備品類(-11.3%)、石 油製品(-2.0%)、ゴム・プラスチック製品類(-5.2%)、 靴・衣料(-0.6%)、印刷(-1.6%)、輸送機器(-2.5%)、化学製品(-0.7%)、食品製造(-0.6%)。

   既報の様に、2016年1月の消費者物価指数(CPI)上昇率は1.3%、9月と10月に記録した史上最低の0.4%からは上昇したものの依然低インフ レが続いている。一方、生産者物価指数(PPI)は低水準どころか、長期間マイナス圏での推移が続いている。PPIは、卸売物価指数(WPI、2015年 の平均下落率は3.9%)と同様、デフレ気味の動きが続いている。

 ただし、このPPI調査の対象企業は740社と少なく、今回の発表数値は回答率4.5%(551社)段階のものであり、後日かなり改定される可能性があ ることに留意する必要がある(16年3月4日のフィリピン統計庁発表より)。


 2015年の製造業生産者物価指数(2000年=100)推移

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
生産者物価指数 146.1 143.9 144.4 140.0 140.2 140.4 139.2 139.2 139.8 139.1 139.8 139.5
対前年同月比(%) -3.7 -5.6 -5.5 -8.0 -7.0 -6.3 -6.7 -7.9 -8.2 -7.6 -6.0 -7.2

(出所:国家統計庁資料より作成)



 製造業生産者物価指数(2000年=100)年間の推移

時期 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年
年間平均指数 165.8 164.9 152.4 151.0 141.0
対前年比(%) 0.9 -0.6 -7.6 -0.9 -6.6

(出所:国家統計庁資料より作成)