アヤラランド19%増益、6年連続の最高益更新

2016/02/20

純利益176億ペソ、5年後に400億ペソ目標

 

フィリピン最大の不動産企業であるアヤラランド(ALI)が、2月19日に、2015年(1月~12月)の決算速報を発表した。



 それによると、2015年の収入は前年同期比13%増の1,072億ペソ、純利益は同19%増の176億ペソと二桁増収増益決算となった。そして、6年連続での史上最高益更新となった。良好なフィリピン経済、好調な不動産需要、住宅取得ブームなどにくわえ、ALIの不動産開発の多様化、開発地域の拡大などの奏功により好業績が続いている。

 部門別では、不動産開発事業収入が同10%増の679億ペソに達した。そのうち、主力の住宅や宅地販売収入は同12%増の584億ペソと好調であった。同予約販売額は1,053億ペソと1千億ペソの大台を突破した。依然、住宅取得ブームが続いていると言えよう。

 一方、商業・賃貸部門(ショッピングセンターやオフィス賃貸事業とホテル・リゾート事業)収入も同16%増の245億ペソへと大幅増加した。内訳はショッピングセンター賃貸収入が同18%増の134億ペソ、オフィス賃貸収入が同22%増の52億ペソ、ホテル・リゾート事業収入が同6%増の59億ペソであった。

 また、建設・不動産管理などのサービス収入は同52%増と急増した。サービス事業は、100%子会社のマカティ・デベロップメント社(MDC)や同アヤラ・プロパティ・マネジメント社(APMC)によって行われている。
 
 ALIは高水準の投資を続けている。2012年の設備投資額は713億ペソ、2013年663億ペソ、2014年833億ペソと推移してきている。2015年の設備投資額も822億ペソに達した。2016年も前年比3%増の850億ペソと高水準の投資を継続する予定である。ALIはこのような積極投資継続などにより、年率20%の利益成長を続け、2020年に純利益400億ペソを達成することを目指している(16年2月19日のフィリピン証券取引所回覧00786-2016号などより)。