15年のフィリピン訪問者、11%増の536万人

2016/02/11

目標未達、今年は連続観光年で積極誘致へ
1位の韓国人シェア25%、日本人は9.2%で3位

 

 フィリピン観光省によると、2015年12月の海外からのフィリピン訪問者数は前年同月比13.4%増の55万3,002人と伸びた。この数字にはフィリピン人海外就労者(OFW)を除く在外フィリピン人(比国籍保持者)も含まれている。

 国籍別第1位は、韓国人で前年同月比15.6%増の13万5,156人、訪問者全体の24.4%を占めた。2位は米国人で15.2%増の8万7,108人 (シェア15.8%)、3位は日本人で3.1%減の4万2,903人(7.8%)、4位は中国人(本土)で88.3%増の3万7,644人(6.8%)、5位はオーストラリア人で2.2%増の3万2,768人(5.9%)であった。以下、カナダ人、英国人、シンガポール人、台湾人、マレーシア人、ドイツ人、香港人と続く。


2015年12月のフィリピン訪問者国別動向(上位12カ国)

順位 国名 訪問者数 シェア(%) 対前年同月伸び率(%)
1 韓国 135,156 24.4 15.6
2 米国 87,108 15.8 15.2
3 日本 42,903 7.8 -3.1
4 中国本土 37,644 6.8 88.3
5 豪州 32,768 5.9 2.2
6 カナダ   23,264  4.2  15.5
7 英国   19,306  3.5  17.9
8 シンガポール 15,843 2.9 4.4
9 台湾 13,740 2.5 26.9
10 マレーシア 13,150 2.4 -5.3
11 ドイツ   9,658  1.7  10.3
12 香港 9,531 1.7 -4.8
在外フィリピン人 30,147 5.4 6.6
総合計 553,002 100.0 13.4

(出所:観光省資料より作成 注:在外フィリピン人とはOFW除く比国籍保持者)


 一方、年間(1月~12月)のフィリピン訪問者数は前年比10.9%増の536万0,682人であった。そのうち、海外在住フィリピン国籍保有者(比人海外労働者を除く)は1.9%増の21万1,863人で全体の4%を占めた。

 国籍別で見ると、トップは韓国人で前年比14.0%増の133万9,678人(シェア25.0%)、2位は米国の7.8%増の77万9,217人(14.5%)、3位は日本人の6.9%増の49万5,662人(9.2%)、4位は中国人(本土)の24.3%増の49万0,841人(9.2%)、5位はオーストラリア人の7.3%増の24万1,187人(4.5%)、6位はシンガポール人の1.2%増の18万1,176人(3.4%)、7位は台湾人の 24.3%増の17万7,670人(3.3%)、8位はカナダ人の8.7%増の15万6,363人(2.9%)、9位はマレーシア人の11.9%増の15万5,814人(2.9%)、10位は英国人の15.7%増の15万4,589人(2.9%)と軒並み前年を上回った。


2015年年間のフィリピン訪問者国別動向(上位12カ国)

順位 国名 訪問者数 シェア(%) 対前年同月伸び率(%)
1 韓国 1,339,678 25.0 14.0
2 米国 779,217 14.5 7.8
3 日本 495,662 9.2 6.9
4 中国本土 490,841 9.2 24.3
5 豪州 241,187 4.5 7.3
6 シンガポール 181,176 3.4 1.2
7 台湾 177,670 3.3 24.3
8 カナダ 156,363 2.9 8.7
9 マレーシア 155,814 2.9 11.9
10 英国 154,589 2.9 15.7
11 香港 122,180 2.3 7.1
12 ドイツ 75,348 1.4 3.5
在外フィリピン人 211,863 4.0 1.9
総合計 5,360,682 100.0 10.9

(出所:観光省資料より作成 注:在外フィリピン人とはOFW除く比国籍保持者)


 訪比外客旅行収入に関しては、2015年12月は234億7,000万ペソとなり年間での最高を記録したものの、前年同月の267億1,000万ペソに比べて12.1%減少した。12月に次いで多かったのは1月の224億8,000万ペソであった。

 外客旅行収入に最も寄与したのが韓国人旅行者で62億9,000万ペソ、次いで米国人43億9,000万ペソ、3位カナダ人14億6,000万ペソ、4位オーストラリア人13億9,000万ペソ、5位日本人11億6,000万ペソ。次いで英国人、中国人、ドイツ人、シンガポール人、台湾人。

 12月の外客の1日当たりの平均支出額(ADE)は5,513.67ペソ。平均宿泊日数(ALoS)は8.66泊。また、外客一人当たりの1カ月間平均支出額は4万7,472.662ペソで、ドイツ人が最も多い7万0,433.89ペソ、次いでカナダ人の6万2,966.40ペソ、英国人の5万3,263.20ペソ、米国人の5万0,395.11ペソ、韓国人の4万6,539.27ペソ、オーストラリア人の4万2,271.69ペソ。日本人は9番目に多かった。

 また、年間(1月~12月)の外客旅行収入は前年比5.9%増の2,276億2,000万ペソに達した。2014年は2,148億8,000万ペソ。


12月のフィリピン訪問外客数推移

訪比外客数
2015年 553,002
2014年 487,654
2013年 452,650
2012年 442,088
2011年 394,567

(出所: A/D Cards & shipping Manifests)


12月のフィリピン訪問外客の入国港・手段

空路 海路
空港 人数 シェア 人数 シェア
マニラ 399,303 72.21 マニラ - 0.00
セブ 74,825 13.53 バタンガス 1,312 0.24
カリボ 50,526 9.14 ダバオ 1,208 0.22
クラーク 20,885 3.78 セブ 576 0.10
ダバオ 1,416 0.26 プエルト・プリンセサ 544 0.10
ラオアグ 1,014 0.18 サンボアンガ 127 0.02
パラワン 764 0.14 スービック 80 0.01
イロイロ 422 0.08 ボホール - -0.00
合計 549,155 99.30 合計 3,847 0.70

(出所:Arrival/Departure Cards & Shipping Manifests)

 なお、2015年はフィリピン観光年であり、各種観光年イベントなどにより、フィリピン訪問者数の大幅増加を目指していたが、当初目標の600万人達成には届かなかった。また、観光省(DOT)は、2016年を「ビジット・ザ・フィリピン2016」(フィリピン観光年2016年)と定め、2年連続で観光産業の振興に注力する(16年2月10日のフィリピン観光省発表より)。