岩手銀行、フィリピン・メトロバンクと提携

2016/01/29

 

  岩手銀行(本店:岩手県盛岡市)は、1月28日、「海外進出や事業展開に対する支援を行うため、フィリピンの大手商業銀行メトロポリタンバンク&トラスト(メトロバンク、本店マニラ首都圏マカティ市)と業務提携覚書を締結した」と発表した。

 岩手銀行は、2013年7月、メトロバンクと国際協力銀行(JBIC)が締結している中堅・ 中小企業の海外進出支援に関する覚書に提携協力銀行として参加し、メトロバンクと間接的な業務提携を締結していたが、今回の個別の業務提携の締結により メトロバンクとの提携関係をより強固なものとした。なお、メトロバンクとの個別の業務提携は、岩手県内に本店を置く金融機関として初めてとなる。

 業務提携の概要は、①フィリピンの経済・投資環境等に関する情報提供、②現地での預金口座開設、外国為替取引等融サービス提供、③岩手銀行からのスタンドバイ信用状に基づく現地貸出などである。フィリピンは 高い経済成長率を背景に有望な進出先国 として注目されおり、 岩手銀行は顧客企業のフィリピンへの進出や事業展開における支援を強化して行く方針である。

 なお、メトロバンクの2015年9月末の総資産は前年同期末比10%増の1兆6,578億ペソ(業界第2位)、受け入れ預金残高は同6.2%増の1兆1,759億ペソ、融資残高は同10.3%増の7,689億ペソに達している、バーゼルⅢ基準による自己資本比率(CAR)は19.9%、中核株式自己資本比率(CET1)も16.0%と高水準。一方、不良債権比率は1.2%と低水準。
 
 9月末の国内店舗数は939店、海外支店は32店、ATM設置台数は約2,183台に達している。本店には2002年よりジャパンデスクを 設置済みであり、同デスクは日本人ヘッドのほか、総勢12名の陣容となっている。在日拠点は東京支店(設置:1996年3月)、大阪出張所(設置:1998年12月)の2拠点となっている。

 日系中堅中小企業のフィリピン進出・投資が増加しており、15年末時点で、メトロバンクは日本の政府系金融機関2行(日本政策金融公庫・国際協力銀行=JBIC)と地域金融機関63行との間で、日系企業のフィリピン進出支援について提携しており、ほぼ日本全国の地域金融機関が窓口になる。地域金融機関は個別提携19行、国際協力銀行(JBIC)を通じた提携45行(重複行あり)となっている(16年1月28日の株式会社岩手銀行ニュースリリースなどより)。