断熱材の日本アクア、フィリピンに進出

2016/01/18

マカティ市に100%子会社、積算事業拠点に

 

 環境保全型(水発砲)断熱材「アクアフォーム」の施行・販売を主業務とする日本アクア(東証マザーズ上場、本社:東京都港区)がフィリピンに進出する。



 日本アクアは、1月18日開催の取締役会において、フィリピンに子会社「アクアフォーム アジア アソシエイツ社」を設立することを決議した。

 日本アクアは、現在、建物断熱に係る積算業務をフィリピン所在の委託会社に業務委託しているが、事業拡大に伴い積算業務が拡大しており、現地委託先での業務処理が困難な状況となっている。増加する積算業務に対応するために検討した結果、日本国内で処理を行うよりフィリピン国内で会社を設立し、事業として開始することがコスト削減につながると判断し、100%出資子会社を設立することを決定した。業務量の拡大に合わせてスタッフを採用し、人材の育成を図り、業務の質向上と効率化を推進していく方針である。

 <設立する子会社の概要>
(1) 英文商号(仮称):Aquafoam Asia Associates,Inc.
(2) 所在地:マニラ首都圏マカティ市パセオ・デ・ロハス8767 フィーラムライフ タワー18階
(3) 代表者:中村 文隆氏
(4) 資本金:2,000万円
(5) 決算期:12月
(6) 株主構成:日本アクア100%
(7) 事業内容:建物断熱に係る積算事業
(8) 設立時期:2016年3月(予定)
(9) 事業開始日:2016年8月(予定)

 積算とは、完成した設計図書に基づき、入札・契約時に、建築物を構成する各部分ごとに数量(重量、容積、面積、長さ、個数等)を各工事別に詳細に拾い出し、これに各工事単価当たりの価格(人件費等を含む)を掛けて工事科目別または、部分別のコストをつかみ、その結果を集積し、積算価格を計算して建築工事全体の工事費を算出することである。

 なお、「アクアフォーム」は硬質ウレタンフォームの特性を生かし水を使って発泡させる(水発泡)。これによってガスが抜けて性能が下がってしまう事が無くなった。イソシアネートと水を含むポリオールを混合することで発生する炭酸ガスを発泡材として利用することで、オゾン層破壊や地球温暖化の原因となるフロンを全く使用しない、地球にやさしいウレタンフォーム素材として開発された。

  日本アクアは、この人や環境にやさしい「アクアフォーム」を核とし、関連部材の開発や住宅メーカーへ断熱設計の提案を行っている。CO2削減をはじめ地球環境へ配慮した住宅環境づくりを推進している。日本アクアの資本金は17億7,537万万円 、2014年12月期の売上高は前年比32.5%増の130億円、純利益は同3.4%増の5億2,900万円であった(16年1月18日の株式会社日本アクア発表より)。