自動車部品の八千代工業、フィリピン進出

2015/12/18

ラグナ・テクノパークの比MASUDAを買収

 

  八千代工業株式会社(ヤチヨ、本社:埼玉県狭山市)は、12月17日開催の取締役会において、連結子会社である合志技研工業(合志技研、本社:熊本県合志市)が、 エム・エス・ディ(MSD、本社:静岡県浜松市)との間で、MSDが日本で営む二輪部品の製造販売事業およびMSDのフィリピン子会社であるMASUDA PHILIPPINES, INC.(MPI)の譲受けに関する合意書を締結することを決議した。


 なお、MPIの資本金はヤチヨの資本金の10%に相当する額以上であり、MPIはヤチヨの特定子会社に該当する見込みである。


 合志技研は、二輪車用のマフラー、メタルキャタライザー、フレーム等の部品を生産し、日本およびアジアで事業を展開している。今回、MSDが日本で営む二輪部品の製造販売事業およびMPIを譲受けることで、製品ラインナップの拡充およびMSD保有技術との融合による新製品の開発等、一層の事業価値の向上が見込めることから、MSDとの間で譲受けに関する合意に至った。

 なお、譲受けの方法として、MSDは、日本で営む二輪部品の製造販売事業を会社分割による新設会社に承継し、合志技研は、この新設分割設立会社およびMPIの株式を取得する。新設分割設立会社の名称、代表者、資本金等の詳細は未定であり、資産等については現在精査中のため、明確になり次第、速やかに公表するとのこと。

 なお、MPI の設立は1993年12月概要、所在地はフィリピン ラグナ州ビニャン市ラグナ・テクノパーク、事業内容は二輪部品の製造である。資本金は約2億4,250万ペソ、エム・エス・ディによって 99.998%を保有されている。現在八千代とMPIとの間には、資本関係、人的関係、取引関係はない。

 MPIの2015年3月末の総資産は7億1,214万ペソ、純資産は3億9,257万ペソ、1株当たり純資産は1,619ペソとなっている。また、2015年3月期の売上高は8億9,099万ペソ、経常利益4,130万ペソ、純利益3,101万ペソ、1株当たり利益128ペソであった。

 なお、この事業譲受けは、翌連結会計年度に実施する予定であるため、ヤチヨの2016年3月期連結業績に与える影響はない。また、2017年3月期連結業績への影響は軽微である見通しであるが、開示すべき事項が生じた場合は速やかに公表するとのことである(15年12月17日の八千代工業株式会社ニュースリリースより)。