比ミニストップ519店、ファミマ117店:11月末

2015/12/11

首位のセブン・イレブン約1,500店とは大差

 

 フィリピンのミニストップは、ロビンソンズ・コンビニエンス・ストアーズ(RCSI)によってフランチャイズ展開されている。

 RCSIは、三菱商事、ミ ニストップ株式会社、ゴコンウェイ・ファミリー傘下のロビンソンズ・リテイル(RRHI)グループとの共同事業である。2000年にRCSIとミニストップ本社との間でカントリー・フランチャイズ契約が正式締結され、2000年12月にミニストップのフィリピン1号店がオープンした。RRHI は2013年11月11日にフィリピン証券取引所(PSE)に新規上場した。
 
 フィリピンでのミニストップ店舗数(日本側発表数値、現地側発表と異なるケースがある)は、2012年末337店、 2013年末386店、2014年12月末454店、2015年上半期末494店と出店ピッチが再加速化している。2015年7月末には502店に達し、2000年12月の初出店以来、約14年半で500店の大台突破となった。そして、11月末には519店に達し、前年同月末の442店から一年間で77店、率にして17%の増加となった。

フィリピンのミニストップ店舗数推移(月末値)

2014年 2015年
時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
店舗 393 395 402 406 410 414 423 428 435 441 442 454 455 465 473 484 490 495 502 507 511 513 519

(出所:株式会社ミニストップ資料より作成)

 一方、ファミリーマートのフィリピン1号店は、2013年4月に、マニラ首都圏マカティ市アヤラセンターのショッピングモールグロリエッタ3の1階にオープンした。フィリピンに進出するに当たって、ファミリーマートは、伊藤忠商事、フィリピン最大規模の財閥であるアヤラ・グループと有力小売りグループであるルスタン・グループの折半合弁会社SIAL CVSリテイラーズ社(SIAL)とともに、フィリピンにおけるファミリーマート店舗の展開を目的に、「フィリピンファミリーマートCVS社」(PFM) を設立した。

 ファミリーマートの店舗網は今年前半までは順調に増加、2015年5月に100店の大台に到達した。ただし、最近の出店ピッチは鈍化している。11月末には117店(日本側発表数値、現地側発表と異なるケースがある)で、前年同月末の76店から44店、率にして54%の増加となっているが、今年8月からは出店ピッチが鈍化している。


フィリピンのファミリーマート店舗数推移(月末値)

2014年 2015年
時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
店舗数 33 39 40 41 45 46 51 56 63 70 76 87 87 91 95 97 101 105 109 114 113 114 117

(出所:株式会社ファミリーマート資料より作成)

 フィリピンでは現在、業界首位のセブンイレブンをマーキュリー・セルフサービスやミニストップが追うという構図になっている。そして、ファミリーマート が2013年進出、ローソンも今年3月末にフィリピン1号店をオープン、8月末9店となっている。このような状況下において、業界トップのセブンイレブンが急ピッチで店舗網を 拡充させていることが目立つ。後続コンビニも追撃を図ろうとしているが、セブンイレブンの動きが早く、現時点では店舗数の差が拡大傾向にある。


 フィリピンのセブン・イレブン店舗数(年・月末)と純利益(単位:百万ペソ)推移推移

時期 06年 07年 08年 09年 10年 11年 12年 13年 14年 2015年3月 6月 9月
店舗数 287 311 368 447 551 689 829 1,009 1,282 1,341 1,405 1,480
純利益 20.1 54.8 84.3 155.8 276.9 356.3 465.2 682.6 873.3 112.9 356.5 515.5

(出所:フィリピン・セブン資料などより作成)