電通、フィリピン広告企業「アスパック」買収へ

2015/12/04

二桁成長続く比広告市場での事業基盤拡充

 

 電通(本社:東京都港区)の海外本社「電通イージス・ネットワーク」は12月4日付で、フィリピンのクリエーティブエージェンシー「ASPAC Creative Communications

Inc.」(アスパック社、本社:マカティ市)の株式70%の取得と、今後段階的にシェアを拡大して完全子会社化するオプションを電通グループが有することにつき、アスパック社株主と合意した。


 1975年にASPAC Communicators Inc.として設立されたアスパック社は、フィリピンにおける老舗のクリエーティブエージェンシーとして国内外の大手企業を顧客として抱えています。サービス領域も幅広く、マス媒体からデジタル、プロモーション領域に至るクリエーティブ制作に加え、ブランド戦略の策定までを手掛ける。同社のサービスの現地での評価は高く、フィリピン広告業協会からは2010年と2013年に「Independent Agency of the Year」に選ばれている。

 電通グループのメディア・コミュニケーション・エージェンシーであるCarat(カラ)が行っている世界の広告費成長率予測(2015年9月)によると、アジア太平洋地域で中国・日本・オーストラリア・韓国・インドネシアに次いで6番目に大きい市場であるフィリピンの2014年の広告費は、前年比で12.8%増でした。2015年、2016年も、それぞれ10.2%増、12.3%増と高い成長が続くと予測している。

<アスパック社の概要>
 社  名  : ASPAC Creative Communications Inc.(アスパック社)
 本社所在地 : フィリピン・マカティ市
 設  立  : 2014年8月(前身のASPAC Communicators Inc.は1975年2月に設立)
 資 本 金  : 1,800万フィリピン・ペソ (約4,700万円)
 株主構成 : <株式取得後> 電通イージス・ネットワーク70%、アスパック社経営陣30%
 収入額   : 約9,000万ペソ(約2億4,000万円)(2014年12月期)
 代 表 者  : ミグエル C. ラマス氏(会長)、 スーザン ディマカリ氏i(CEO) エンジェル アント二オ氏(COO)
 従業員数  : 53名
 事業内容  : ブランド戦略の策定やクリエーティブ制作などの広告ビジネス
(15年12月4日の株式会社電通ニュースリリースより)。