比中央銀行、中国人民元保有拡大の可能性

2015/12/02

国際通貨基金SDR構成通貨への採用受けて

 

 国際通貨基金(IMF)理事会は11月30日、特別引出権(SDR)構成通貨バスケットの5年ごとの定期見直しを終了した。


 今回の見直しの主要課題は中国人民元が構成通貨に含まれるための現行基準を満たしているかであった。理事会は人民元がすべての基準を満たしており、2016年10月1日に自由利用可能通貨として人民元を米ドル、ユーロ、円、英ポンドとともにSDRバスケットの5番目の構成通貨とすることを決定した。構成通貨の新バスケットへの変更は2016年10月1日となり、IMF、IMF加盟国及びその他のSDR利用者がこうした変化に対応するに十分な時間を与えるものである。

 2016年10月1日付けで発効する新たなSDRバスケットの5通貨の量を決定する際には以下の比重を使用することになる。
・米ドル 41.73 %
・ユーロ 30.93%
・中国人民元 10.92%
・日本円 8.33%
・スターリング・ポンド 8.09%
 米ドルとユーロが引き続きSDRバスケットの比重の大半を占めることになる。新たなバスケットに占める各通貨量は2016年9月30日に、同日以前の3カ月間の構成通貨の為替レートを基準に、現行及び新規の評価バスケットのもとでSDRの価値が同日に等しくなるような手法で算出される。IMFは2016年10月1日までの数週間で具体的な通貨量を発表する(15年12月1日の国際通貨基金ニュースリリースなどより)。