比の男女平等度、アジアで断トツ、世界第7位

2015/11/19

健康・寿命部門では世界1位(145カ国中)
ラオス52位、タイ60位、ベトナム83位、日本101位

スイスの経済研究機関「世界経済フォーラム(WEF)」は11月18日、世界各国の政治、社会、経済面での男女格差を総合的に評価した「世界男女格差(ジェンダーギャップ)報告書2015年版」を発表、そのなかで、男女平等度を指数化、ランキングしている。



 男女平等度を指数化、ランキングは1.経済活動への参加・機会、2.教育機会、3.健康・寿命、4.政治参加・関与という4大分野(各分野にはさらに細分化された調査項目がある)に分けて、145カ国の男女格差を比較している。

 2015年世界男女格差指数トップ10(145カ国・地域中)は、1位アイスランド、2位ノルウェー、3位フィンランド、4位スウェーデン、5位アイルランド、6位ルワンダ、7位フィリピン、8位スイス、9位スロベニア、10位ニュージーランドとなった。最下位グループは、イラン141位、チャド142位、シリア143位、パキスタン144位、イエメン145位。

 フィリピンは、前年の9位から2ランク上昇。アジア・太平洋地域ではトップ。一方、中国は91位(前年87位)、日本101位(前年104位)、韓国は115位(前年117位)。日本のサブ指数は、1.経済への参加・機会(106位)、 2.教育機会(84位)、3.健康・寿命(42位)、4.政治参加・関与(104位)。

 欧米諸国は、米国28位(前年20位)、英国18位(同26位)、ドイツ11位(同12位)、フランス15位(同16位)など。


アジア・太平洋地域男女平等度 (13年136カ国、14年142カ国、15年145カ国)

上位10カ国 2013年 2014年 2015年
フィリピン 5 9 7
ニュージーランド 7 13 10
オーストラリア 24 24 36
モンゴル 33 42 56
シンガポール 58 59 54
ラオス 60 60 52
タイ 65 61 60
バングラディシュ 75 68 64
ベトナム 73 76 83
インドネシア 95 97 92
マレーシア 102 107 111

(出所:世界経済フォーラム資料より作成)

 フィリピンの項目別内訳(サブ指数)は、.経済活動への参加・機会-16位、教育機会-34位、健康・寿命-1位、政治参加・関与-17位。健康・寿命が145カ国中トップになった。

 教育に関しては、①識字率は女性が男性の1.01倍で1位、②初等教育入学率は男女ともに同じで67位、 ③中等教育進学率は女性が男性の1.16倍で1位、④高等教育進学率は女性が男性の1.26倍で1位となっており、教育全体で145カ国中34位となった。
 
 健康・寿命に関しては、男児出生に対して女児出生は0.95倍で1位、平均余命は女性が男性の1.11倍で1位となっている。また、経済への参加・機会に関しては、女性の労働力参加が男性の0.65倍で全体の107位と低い評価であるが、専門・技術職は男性の1.70倍で1位となっている(15年11月18日の世界経済フォーラム発表より)。