国民食ジョリビー・フーズ、9カ月間で6%増益に

2015/11/10

9月末3,023店(海外630店)、日米豪へも進出意向

 

 ファ-ストフード・チェーン最大手で、国民食とも称されるほどの人気を誇るジョリビー・フーズ(JFC)が、11月9日に、2015年9カ月間(1月~9月)の決算速報を発表した。

 今9カ月間のグループ全体の総売上高は前年同期比10.5%増の944億7,400万ペソ、営業収入は同10.9%増の729億0,800万ペソに達した。損益面では、原材料費や輸送コスト上昇、急ピッチの店舗網拡充やITシステム近代化等の先行投資負担などにより、純利益は同6.7%増の39億6,600万ペソ、帰属純利益は同6%増の38億5,800万ペソ、1株当り純利益(EPS:完全希薄後ベース)は同5%増の3.546ペソと、各々増収率を下回った。

 2015年9月末のJFCのフィリピン国内店舗数は2,393店。内訳はハンバーガーのジョリビー890店、中華のチャウキン423店、ピザのグリーンウイッチ222店、ケーキ・ベーカリーのレッドリボン355店、鶏肉・バーべキュ-のマン・イナサル457店、バーガー・キング46店 となっている。

 一方、海外店舗数は630店舗に達している。そのうち、中国ではファースト・フードチェーンのYongheキング(永和大王) が316店、粥チェーンの宏状元餐が42店、華南の牛肉麺チェーン三品王57店となっている。また、海外でのジョリビーは133店(ベトナム67店、 米国32店、ブルネイ12店、サウジ10店、クウェート4店、カタール3店、シンガポール2店、香港1店、UAE1店、バハレーン1店)。これらを含むジョリビーフーズ・グループ 国内外総店舗数は3,023店舗に達している。

 2015年の新規出店予定数は約300店で、2014年の234店から大幅増加する見込み。国内で約200店、海外で約100店の出店を予定している。 この様な積極出店や既存店改装などのため、2015年の設備投資額は前年比68.5%増の91億ペソと大幅増加する見込みである。そのうち、67億ペソが フィリピンに、17億ペソが中国に、7億ペソが米国やその他海外に投入されそうである。

 2016年の投資額は104億ペソと更に拡大する見込みである。英国とイタリアへの進出も予定している。そして、その後は日本や豪州などへも進出意向で ある(15年11月9日のフィリピン証券取引所回覧06020-2015号などより)。