9カ月間の訪日フィリピン人数、昨年年間実績上回る

2015/10/22

46%増の18.6万人、タイ50.7万人等に続くASEAN3位に

 

 日本政府観光局(JNTO)は10月21日、訪日外客数などに関する2015年9月の推計値を発表した。

 9月の訪日外客数は前年同月比46.7%増の161万2,300人(推計値)となり、9月として過去最高だった2014年の109万9千人を51万3千人上回った。

 9月はアジア地域を中心に休日が多く、中国や台湾、香港、韓国等からの旅行者が増加した。また、これまでの訪日旅行プロモーション、航空路線の拡大、ク ルーズ船の寄港増加、韓国で流行した中東呼吸器症候群(MERS)の沈静化、査証(VISA)免除・要件緩和、継続的な円安、昨年10月にスタートした消 費税免税制度の拡充などが訪日需要を押し上げた。

 市場別では、インドネシア、ロシアを除く18市場が9月として過去最高を記録した。

 上位5市場は、1.中国(前年同月比99.6%増の49万1,200人) 2.台湾 (37.2%増の30万2,900人) 3.韓国(38.6%増の30万1,700人) 4.香港(64.9%増の11万5,200人) 5.米国 (10.1%増の7万6,300人)。

 フィリピンは前年同月比24.8%増の1万5,800人で、9月として過去最高を記録。年初から好調な伸びを維持し、早くも本年の累計(18万 5,500人)が2014年の年計(18万4,024人)を超えた。ビジット・ジャパン事業のプロモーションや航空会社各社のセールスプロモーション、査 証緩和、円安等が需要増加に寄与した。

 15年年初9カ月間(1月~9月)の累計訪日外客数(推計値)は前年同期比49.1%増の1,287万5,400人となった。

 上位5市場は、1.中国(前年同期比114.6%増の383万8,100人) 2.韓国(43.1%増の285万5,800人) 3.台湾(30.7% 増の277万1,100人) 4.香港(68.5%増の110万7,000人)、5.米国(14.5%増の75万8,400人)。2014年の年計を超え た市場は、中国(7月)、香港(8月)、韓国、フィリピン、ベトナム(13万9,000人)の5市場となった。

 フィリピンからは46.0%増の18万5,500人。東南アジアではタイ(25.8%増の50万6,800人)、マレーシア(18.1%増の18万7,200人)に次ぐ3番目であった。

注)「訪日外客」とは、国籍に基づく法務省集計による外国人正規入国者から日本に永住する外国人を除き、これに、日本を経由して第三国に向かうために日本 に一時的に入国した通過客(一時上陸客)を加えた入国外国人旅行者のことである。「観光客」とは、短期滞在の入国者から「商用客」を引いた入国外国人で、 親族友人訪問を含んでいる(15年10月21日の日本政府観光局発表より)。