比ファミリーマート8月末114店に、1年間で倍増

2015/09/10

 

 2013年4月にフィリピンに進出したファミリーマートの店舗網が順調に増加、2015年5月に100店の大台に到達した。そして、8月末には114店(日本側発表数値、現地側発表と異なるケースがある)に達し、2014年8月末の56店から約2倍となっている。

 

フィリピンのファミリーマート店舗数推移(月末値)

2014年 2015年
時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月
店舗数 33 39 40 41 45 46 51 56 63 70 76 87 87 91 95 97 101 105 109 114
(出所:株式会社ファミリーマート資料より作成)

 ファ ミリーマートのフィリピン1号店は、2013年4月に、マニラ首都圏マカティ市アヤラセンターのショッピングモールグロリエッタ3の1階にオープンした。フィリピンに進出するに当たって、ファミリーマートは、伊藤忠商事、フィリピン最大規模の財閥であるアヤラ・グループと有力小売りグループであるルスタン・グループの折半合弁会社SIAL CVSリテイラーズ社(SIAL)とともに、フィリピンにおけるファミリーマート店舗の展開を目的に、「フィリピンファミリーマートCVS社」(PFM) を設立した。

 すなわち、フィリピンにおいては、 フィリピン最大規模の財閥で金融・不動産・通信・電機・水処理など幅広い事業を手掛けるアヤラ・グループと、フィリピンを代表する小売グループであるルス タン・グループの共同出資により設立されたSIALをパートナーとし、アヤラ・グループの持つ店舗物件情報や店舗開発に関する豊富なノウハウや、ルスタ ン・グループの持つフィリピン国内における小売業のノウハウなどを共有できるため、よりフィリピン国内に根差した店舗運営と早期の店舗展開が実現できるも のと期待される。

 これまでの出店はマニラ首都圏に限られてきたが、今後はセブ等のビサヤ地方やミンダナオという首都圏以外の地方にも積極出店する方針である。7月にはセブに初出店した。また、フランチャイズ展開も行うことで出店ピッチを高める意向である。

 フィリピンでは現在、業界首位のセブンイレブンをマーキュリー・セルフサービスやミニストップが追うという構図になっている。そして、ファミリーマート が2013年進出、ローソンも今年3月末にフィリピン1号店をオープンした。このような状況下において、業界トップのセブンイレブンが急ピッチで店舗網を 拡充させていることが目立つ。後続コンビニも追撃を図ろうとしているが、セブンイレブンの動きが早く、現時点では店舗数の差が拡大傾向にある。

フィリピンの主な日系コンビニ店舗数(比セブンイレブンは直接的には台湾プレジデント・チェーン・ストアの傘下)

  10年末 11年末 12年末 13年末 14年末 15年3月末 6月末  7月末 8月末
セブンイレブン 551 689 829 1,009 1,282 1,341 1405. N.A. N.A
ミニストップ 332 327 337 386 454 472 495 502 507
ファミリーマート 0 0 0 31 87 95 105 109 114

(出所:各社資料より作成、ミニストップとファミリーマートは日本側発表数値)