7月も新車販売好調、18.5%増の2万4,569台(工業会)

2015/08/10

首位トヨタのシェア43.5%、2位三菱18.6%、3位いすゞ8.7%
7カ月間で20.3%増の15.6万台、4年連続の最高記録期待

 

フィリピン自動車工業会(CAMPI)が、2015年7月及び7カ月間(1月~7月)の新車販売動向を発表した。

 

 それによると、2015年7月のフィリピン国内四輪車新車販売台数 (CAMPIとトラック工業会加盟企業分のみ:以下工業会加盟企業分と記す)は、前年同月比18.5%増の2万4,569台に達した。堅調なフィリピン景 気、 各社の販促強化の奏功などにより二桁増加ペースを続けた。車種別では、乗用車が同22.6%増の1万0,221台、商用車が同15.8%増の1万4,348台 であった。

 7月のメーカー別販売台数シェア(工業会加盟企業ベース)首位は、トヨタモーター・フィリピン(TMPC)の43.5%(1万0,678台)であった。 第2位は三菱モータース・フィリピンの18.6%(4,567台)、第3位はい すゞ・フィリピンの8.7%(2,148台)、第4位はホンダカーズ・フィリピンの7.0%(1,732台)、第5位はフォード・モーター・フィリピンの6.9%(1,705台)であった。

 前年同月比ではいすゞフィリピンが112%増、ホンダカーズ・フィリピンが28%増と高い伸びとなり、1%減であったフォード・モーターフィリピンの販売台数を上回り、各々順位を上げた。。

 2015年7カ月間 (1月~7月)の新車総販売台数(工業会加盟企業分)は、前年同期比20.3%増の15万6,034台に達した。 車種別では、乗用車販売台数が同28.7%増の6万2,999台(構成比40%)と好調であった。一方、商用車も同15.2%増の9万3,035台(構成比60%)へと二桁増加となった。

 上記の販売台数、前年同期比、シェアなどは、自動車工業会加盟企業ベースの数値であり、CAMPIを脱退している韓国系の現代アジア・リソース(HARI)分などを含まないベースである。

 なお、2014年の新車販売台数(工業会加盟企業分)は、前年比30%増の23万4,747台であった。また、CAMPIを脱退している韓国系の現代アジア・リソース (HARI)など自動車輸入販売企業協会(AVID)加盟企業分を含む総販売台数は同27%増の26万9,841台に達した。そして、双方ともに3年連続 での過去最高更新となった。

 2015年もさらなる増加が期待できる状況である。CAMPIは現時点では、2015年の工業会加盟企業の販売台数は2014年比16%増の27万2,000台に達し、4年連続で最高記録を更新すると予想している。非加盟企業分も含めた新車総販売台数も30万台を突破、同15%増の31万台程度に達し、やはり4年連続の最高記録更新と見込んでいる。7カ月間の実績はその予想を上回るペースとなっている。

 2014年の1人当たり名目GDPは前年比7.6%増の12万6496ペソで、年末のペソ対米ドルレートで換算すると約2,830米ドルとなる。1人当たり名目GDPが3,000ドルを超えると家電など耐久消費財が急速に普及し、モータリゼーション(自動車社会化)が始まるといわれている。この点からも、フィリピン自動車市場の拡大ピッチは高まることが期待される。