比ヤクルト販売15.5%増、主要市場最大の伸び率

2015/07/30

上半期の1日当たり販売数量212万7千本に増加
インドネシア12.5%増や中国11.6%増などを凌ぐ

 

 ヤクルトのフィリピンでの販売好調が続いている。フィリピンでは、ヤクルト本社が40%出資するヤクルト・フィリピン(持分法適用会社)が、1978年10月から営業を行っている。海外発売時期としては、1964年の台湾、1968年のブラジル、1969 年の香港、1971年の韓国とタイに次ぐ歴史を有している。

  このヤクルト・フィリピンズの2015年第1四半期(1月~3月)の一日当り販売数量(確定値)は、前年同期比20.2%増の210万8千本と好調であった。20.2%増という伸びはマレーシアの25.3%増に次ぐ世界第2位の伸びであった。マレーシアは一日当り販売数量は30万2千本という規模に過ぎず、主要市場の中では、フィリピンの伸びが最高であった。

 そして、2015年上半期(1月~6月)の速報値では、ヤクルト・フィリピンの一日当り販売数量は前年同期比15.5%増の212万7千本へと増加 している。この販売数量は、アジア・オセアニア地域では、中国、インドネシア、韓国に次ぐ第4位、タイを追い抜いた。フィリピンのアジア・オセアニア地域でのシェアは11%に達している。ちなみに、アジア・オセアニア地域全体の一日当り販売数量は同6.1%増の1,939万7千本、海外全体では同4.6%増の2,576万5千本であった。 

 今上半期のフィリピンの前年同期比15.5%増という伸び率は、世界で最大の伸びであったマレーシアの20.9%増に次ぐ2番目の伸びであり、3位米国の18.9%増、4位インドの14.7%増、5位インドネシアの12.5%増、6位中国の同11.6%増などを上回っている。 マレーシアでの一日当り販売数量は上半期でもまだ30万3千本に過ぎず、米国、インドは更に少ない。したがって、上半期累計でも、フィリピンが世界の主要市場で最大の伸び率であったといえる。

 なお、ヤクルト・フィリピンの資本金は18億ペソ(約50億円)、2013年末の従業員数は893人、ヤクルト・レディーは2,625人、取引店は11万2,557店に達している。そして、日本と同基準の厳しい品質管理で製造されたヤクルトを低価格で提供してきている。

 したがって、ヤクルトは、赤痢や腸チフスなどに悩まされながら、医薬品購入余力がない低所得層にとって安価な栄養食品となっている。すなわち、庶民の強い味方となっており、知名度も高くなっている(15年7月28日の株式会社ヤクルト本社ニュースリリースなどより)。