2015年上半期(1月~6月)決算発表開始

2015/07/14

美容製品のスプラッシュ、2.3倍増益に

 

2015年上半期(1月~6月)の決算発表シーズンを迎えつつある。



 化粧品や美容製品などパーソナル・ケア製品大手のスプラッシュが、7月13日に、2015年上半期の決算速報を発表した。

 それによるとスプラッシュの今上半期の純利益は前年同期比133%増(約2.3倍)の9.300万ペソへと急増した。パーソナル・ケア製品の国内売上高が同17%増、同海外売上高が同19%増、食品売上高が同8%増といずれも好調であった。フィリピンでのパーソナル・ケア製品市場が再上昇基調になったこと、効率的な広告やマーケティング活動などで全体で二桁増収となった。

 フィリピンのパーソナル・ケア製品市場やスプラッシュの業績に大きく影響するのは美白製品である。2013年は、濃度の水銀が含まれていたことが判明した一部中国製の美白クリームの販売禁止措置、「肌がまだらに白くなった」ケースが確認されたロドデノールを含むカネボウ等の美白製品の販売禁止や回収措置などの向かい風が吹いた。2013年のパーソナル・ケア製品市場規模は2012年並みにとどまり、それまでの急成長が一服、踊り場となった。

 この向かい風はスプラッシュの業績にも影響を及ぼした。スプラッシュの2013年の売上高は前年比5%減の33億8,000万ペソ、コア純利益は僅か300万ペソにとどまった。しかし、フィリピンでも美白への憧れは根強いようであり、2014年はパーソナル・ケア製品市場が回復、スプラッシュも実質4倍増益となった。そして、2015年も続伸基調である(15年7月13日のフィリピン証券取引所回覧03846-2015号などより)。