比進出日系企業、21%増の1,521社で国別7位に

2015/06/23

アジア5位、ベトナムと馬を追い抜く:昨年10月1日

 

 日本外務省は、6月22日に、海外在留邦人数・進出日系企業数の調査結果(2015年要約版)を発表した。

 それによると、10月1日現在の集計で、日本の領土外に進出している日系企業の総数(拠点数)は、前年同日比7.5%増の6万8,573拠点で、この統 計を開始した2005年以降最多となった。。このうち、「現地法人化された日系企業」(本邦企業が出資し海外に設立した現地法人、あるいは邦人が海外に 渡って興した企業)が約46%(3万1,439拠点)、「現地法人化されていない日系企業」(本邦企業の支店、駐在員事務所及び出張所)が約 6.3(4,322拠点)、「区分不明」(現地法人化されているか否かが不明な日系企業)が約48%(3万2,812拠点)となっている。

 この統計は、各在外公館が海外における進出日系企業の安全確保に資するため収集した情報に加え、各企業へのアンケート調査を行って得たものを集計。アフガニスタン、イラク及びシリアについては、日系企業の安全上の理由から日系企業数等の公表を差し控えており、この統計には含まれていない。

 前年比増減率では、昨年の約4.9%の増加に続き、今回は約7.5%の増加となった。日系企業は、この5年間で約20%増加していえる。

 地域別では、「アジア」が全体の約70%(4万8,203拠点)を占め、2005年以降一貫して首位を維持している。次いで、「北米」約13% (8,584拠点)、「西欧」約8.1%(5,577拠点)の順となっている。これら3地域で全体の9割を占めている。前年比の増減数では、「アジア」、「北米」、「西欧」、「中米」、「大洋州」をはじめほとんどの地域で日系企業が増加した一方、「南米」では日系企業が減少した。

 国(地域)別では、「中国」に日系企業全体の約48%(3万2,667拠点)、「米国」に約11%(7,816拠点)がそれぞれ進出していて、両国で日系企業の6割を占めている。3位は「インド」約5.7(3,880拠点)、4位「インドネシア」約2.6%(1,766拠点)、5位「ドイツ」約2.5%(1,684拠点)、6位「タイ」約2.4%(1,641拠点)、7位「フィリピン」約2.2%(1,521拠点)、8位「ベトナ ム」約2.1%(1,452拠点)、9位「マレーシア」約2.0%(1,347拠点)、10位「台湾」約1.6%(1,112拠点)、11位「英国」約1.6%(1,084拠点)の順となっている。これら11カ国で全体の8割を占める。 「インド」は、2005年の統計調査開始以降、年々大幅に増加し、国(地域)別順位が第3位になっている。 

 前年比の増減数では、「インド」(+1,370拠点)、「中国」(+1,006拠点)、「米国」(+623拠点)、「インドネシア」(+328拠点)、 「フィリピン」(+261拠点)、「ベトナム」(+143拠点)、「メキシコ」(+135拠点)、「モンゴル」(+131拠点)、「ドイツ」(+113拠点)、「ミャンマー」(+104拠点)などで日系企業が増加した一方、「ベネズエラ」(-51拠点)、「マレーシア」(-43拠点)、「チェコ」(-20 拠点)などで日系企業が減少した。

 上記のように、フィリピン進出日系企業は1,521社で、前年比261社、率にして20.7%増と大幅増加、ベトナム、マレーシアを追い抜き、世界7位となり前年の9位から2ランク上昇した。アジアでは5位、ASEANではインドネシア、タイに次ぐ3位に浮上した。

 なお、フィリピンでは2005年635社、06年650社、07年618社、08年823社、09年954社、10年1,075社、11年1,171社、12年1,214社、13年1,260社、14年1,521社と推移してきている(15年6月22日の日本外務省発表より)。