5月の訪日フィリピン人、44%増の2万8千人
2015/06/18
9カ月間連続で各月の過去最高記録を更新中
5カ月間で53%増の12万人、東南アジア第2位に
日本政府観光局(JNTO)は6月17日、訪日外客数などに関する2015年5月の推計値を発表した。
5月の訪日外客数(推計値)は前年同月比49.6%増の164万1,800人となり、5月として過去最高だった2014年の109万7千人を54万5千人上回った。例年5月は4月の桜シーズンと夏休みシーズンの狭間で、伸び率が鈍化する傾向にあったが、今年に入ってからの勢いは衰えず、単月としては前月に次ぐ、過去2番目の記録となった。
継続的な訪日プロモーションや円安に加え、航空路線の拡大、査証(VISA)免除・要件緩和、昨年10月にスタートした消費税免税制度の拡充など、環境と政策の合致が5月の訪日需要を押し上げた。
市場別では、台湾、香港、インドが単月として過去最高を記録したほか、英国、ロシアを除 く18市場が5月としての過去最高を記録。韓国、中国、香港、台湾の4市場の合計は116万3千人に達し、当月の訪日外客数全体の7割超を占めた。
上位5市場は、1.中国(前年同月比133.6%増の38万7,200人) 2.台湾 (20.5%増の33万9,700人) 3.韓国(61.5%増の31万5,400人) 4.香港(70.3%増の12万0,600人) 5.米国(14.7%増の9万2,200人)。
フィリピンは前年同月比43.9%増の2万7,800人で、5月として過去最高を記録、2014年9月から9カ月連続で各月の過去最高を記録している。フィリピン経済の好況を背景に、査証緩和の浸透や旅行フェアでのプロモーションが奏功している。3月に新規就航したセブ・パシフィック航空のセブ-成田便、4月に週11 便から週12 便に増便したフィリピン航空のマニラ-羽田便も、訪日旅行需要を後押しした。6 月からの新学期を控え、5 月から夏にかけては、例年、海外旅行需要が減少する傾向にあるが、今後もメディア招請や旅行博での情報発信を強化していく。
一方、15年年初5カ月間の累計訪日外客数(推計値)は前年同期比44.9%増の753万7,800人となった。
上位5市場は、1.中国(前年同期比105.7%増の171万6,400人) 2.韓国(46.7%増の156万7,800人) 3.台湾(27.3%増 の144万7,400人) 4.香港(61.7%増の55万4,500人)、5.米国(13.0%増の40万4,900人)。フィリピンからは52.9%増の11万9,900人。東南アジアではマレーシア、シンガポール、ベトナム、インドネシアを抜いて、タイ(38万0,100人)に次ぐ2第2位に浮上した。
注)「訪日外客」とは、国籍に基づく法務省集計による外国人正規入国者から日本に永住する外国人を除き、これに、日本を経由して第三国に向かうために日本 に一時的に入国した通過客(一時上陸客)を加えた入国外国人旅行者のことである。「観光客」とは、短期滞在の入国者から「商用客」を引いた入国外国人で、 親族友人訪問を含んでいる(15年6月17日の日本政府観光局発表より)。