比ファミリーマート100店突破、進出後約2年間で
2015/06/11
5年間で500店目標、セブでも出店準備進展
2013年にフィリピンに進出したファミリーマートの店舗網が順調に増加、2015年5月に100店の大台に到達した。5月末のフィリピンのファミリーマート数は101店(日本側発表数値、現地側発表と異なるケースがある)に達し、2014年5月末の45店から2.2倍となっている。
フィリピンのファミリーマート店舗数推移(月末値)
年 | 2014年 | 2015年 | |||||||||||||||
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 |
店舗数 | 33 | 39 | 40 | 41 | 45 | 46 | 51 | 56 | 63 | 70 | 76 | 87 | 87 | 91 | 95 | 97 | 101 |
ファ ミリーマートのフィリピン1号店は、2013年4月に、マニラ首都圏マカティ市アヤラセンターのショッピングモールグロリエッタ3の1階にオープンした。フィリピンに進出するに当たって、ファミリーマートは、伊藤忠商事、フィリピン最大規模の財閥であるアヤラ・グループと有力小売りグループであるルスタン・グループの折半合弁会社SIAL CVSリテイラーズ社(SIAL)とともに、フィリピンにおけるファミリーマート店舗の展開を目的に、「フィリピンファミリーマートCVS社」(PFM) を設立した。
すなわち、フィリピンにおいては、 フィリピン最大規模の財閥で金融・不動産・通信・電機・水処理など幅広い事業を手掛けるアヤラ・グループと、フィリピンを代表する小売グループであるルス タン・グループの共同出資により設立されたSIALをパートナーとし、アヤラ・グループの持つ店舗物件情報や店舗開発に関する豊富なノウハウや、ルスタ ン・グループの持つフィリピン国内における小売業のノウハウなどを共有できるため、よりフィリピン国内に根差した店舗運営と早期の店舗展開が実現できるも のと期待される。
これまでの出店はマニラ首都圏に限られてきたが、今後はセブ等のビサヤ地方やミンダナオという首都圏以外の地方にも積極出店する方針である。また、フランチャイズ展開も行うことで出店ピッチを高める意向である。そして、当初は 5年間で300店としていた出店目標を500店へと上方修正している。
ビサヤ地方1号店は、セブ市の 新しいショッピングモール「ストリートスケープ」(セブ市バニラッド マリアルイサロード パセオ サトゥルニーニョ)に出店される予定。現在、内装工事などが行われており、7月にもオープンされる見込み。「ストリートスケープ」には日本食レストラン 「Washoku J」なども出店している。ファミリーマートは、セブで既に数店の出店を決定しているようでもある。
フィリピンでは現在、業界首位のセブンイレブンをマーキュリー・セルフサービスやミニストップが追うという構図になっている。そして、ファミリーマート が2013年進出、ローソンも今年3月末にフィリピン1号店をオープンした。このような状況下において、業界トップのセブンイレブンが急ピッチで店舗網を 拡充させていることが目立つ。後続コンビニも追撃を図ろうとしているが、セブンイレブンの動きが早く、現時点では店舗数の差が拡大傾向にある。
フィリピンの主な日系コンビニ店舗数(セブン・イレブンは直接的には台湾プレジデント・チェーン・ストアの傘下)
時期 | 10年末 | 11年末 | 12年末 | 13年末 | 14年末 | 15年1月末 | 2月末 | 3月末 | 4月末 | 5月末 |
セブン・イレブン | 551 | 689 | 829 | 1,009 | 1,282 | N.A. | N.A. | 1,341 | N.A | N.A |
ミニストップ | 332 | 327 | 337 | 386 | 454 | 455 | 465 | 472 | 484 | 490 |
ファミリーマート | 0 | 0 | 0 | 31 | 87 | 87 | 91 | 95 | 97 | 101 |
(出所:各社資料などより作成、ミニストップとファミリーマートは日本側発表数値)