三井住友海上出資のBPI/MS、純利益連続トップに

2015/05/19

総収入保険料は東京海上HD出資のマラヤンが首位
フィリピン損保業界、日系提携企業が収益上位占める

 

 このほど、フィリピン保険委員会(IC)が、2014年のフィリピン損害保険(損保)業界の企業別統計を発表した。

 それによると、2014年の損保71社の損益合計は25億2,588万ペソで、2013年(73社)の9億3,891万ペソから2.7倍へと急増した。 2014年の個別企業の純利益首位は、三井住友海上が48.5%を出資するBPI/MSインシュアランス(BPI/MS)の5億2,192万ペソであっ た。第2位は、東京海上ホールディングス(東京海上)が20%出資するマラヤン・インシュアランス(マラヤン)の4億7,912万ペソであった。

 2013年純利益首位もBPI/MSの6億4,968万ペソ、3位がマラヤンの1億9,625万ペソと日系企業が出資する2社が上位を占めている。

 特に、BPI/MSはアヤラグループの優良銀行であるバンク・オブ・ザ・フィリピン・アイランズ(BPI)との合弁企業であり、BPIでの保険窓販力が強力なこともあって、連続で純利益首位となっている。種別では、最近の自動車販売台数大幅増加を背景に、自動車保険が特に好調とのことである。



 損保業界2014年の純利益上位5社(単位:千ペソ)

順位 社名 利益額
1 BPI/MSインシュアランス 521,921
2 マラヤン・インシュアランス 479,121
3 フェデラル・フェニックス・アシュアランス 151,677
4 パイオニア・インシュアランス&シュアティ 123,206
5 インシュアランス・カンパニー オブ ノースアメリカ 117,314.



 損保業界の2013年の純利益上位5社(単位:千ペソ)

順位 社名 利益額
1 BPI/MSインシュアランス 649,679
2 リライアンス・シュアティ・インシュアランス 239.469
3 マラヤン・インシュアランス 196,246
4 チャーター・ピン・アン 182.882
5 アライドバンカーズ・インシュアランス 115.665.


  2014年の収入面では、総収入保険料首位はマラヤンの69億3,703万ペソ、2位は損保ジャパン日本興亜の合弁相手であるプルーデンシャル・ ギャランティー&アシュアランス(PGA)の61億6,137万ペソ、第3位がBPI/MSの52億2,910万ペソと続く。正味収入保険料では首位PGA、2位マラヤン、3位BPI/MSと続く。



 損保業界の2014年総収入保険料上位5社(単位:千ペソ)

順位 社名 総収入保険料
1 マラヤン・インシュアランス 6,937,033
2 プルーデンシャル・ギャランティー&アシュアランス(PGA) 6,161,370
3 BPI/MSインシュアランス 5,229,100
4 パイオニア・インシュアランス&シュアティ 5,034,666
5 チャーター・ピン・アン 4,002,513


 損保業界の2014年正味収入保険料上位5社(単位:千ペソ)

順位 社名 正味収入保険料
1 プルーデンシャル・ギャランティー&アシュアランス(PGA) 3,541,876,
2 マラヤン・インシュアランス 2,364,926
3 BPI/MSインシュアランス 2,154,320
4 チャーター・ピン・アン 1,954,118
5 フェデラル・フェニックス・アシュアランス 1,825,495


 一方、総資産では首位がマラヤン、3位がPGA、4位がBPI/MS、純資産では2位にマラヤン、3位にBPI/MSがランクされている。以上のように、収益、総資産、純資産、いずれにおいても日系企業との提携企業が上位を占めている(フィリピン保険委員会統計より)。



 損保業界の2014年末総資産上位5社(単位:千ペソ)

順位 社名 総資産額
1 マラヤン・インシュアランス 23,913,864
2 パイオニア・インシュアランス&シュアティ 16,192,964
3 プルーデンシャル・ギャランティー&アシュアランス(PGA) 8,601,434
4 BPI/MSインシュアランス 8,362,214
5 チャーター・ピン・アン 7,476,785



 損保業界の2014年末純資産上位5社(単位:千ペソ)

順位 社名 純資産額
1 パイオニア・インシュアランス&シュアティ 9,964,014
2 マラヤン・インシュアランス 6,995,249
3 BPI/MSインシュアランス 2,281,657
4 AIGフィリピン 1,657,108
5 フィリピンズ・ファースト・シンシュアランス 1,605,519

 (出所:上表全てフィリピン保険委員会統計より作成)