比ヤクルト販売数量20%増加、世界最速級の伸率

2015/05/14

第1四半期の1日当たり販売210万8千本に加速
インドネシア15.7%増、中国10.5%増などを凌ぐ

 

 ヤクルトのフィリピンでの販売が非常に好調に推移している。フィリピンでは、ヤクルト本社が40%出資するヤクルト・フィリピン(持分法適用会社)が、1978年10月から営業を行っている。海外発売時期としては、1964年の台湾、1968年のブラジル、1969 年の香港、1971年の韓国とタイに次ぐ歴史を有している。

  このヤクルト・フィリピンズの2014年年間(1月~12月)の一日当り販売数量(確定値)は、前年同期比17.7%増の187万7千本と好調であった。 17.7%増という伸びは中国の27.2%増、インドの25.9%増、インドネシアの20.4%増に次ぐ高いものである。

 そして、2015年第1四半期(1月~3月)の速報値では、ヤクルト・フィリピンの一日当り販売数量は前年同期比20.2%増の210万8千本へと加速 している。この販売数量は、アジア・オセアニア地域では、中国、インドネシア、韓国、タイに次ぐ第5位、そのシェアは11.9%へと上昇している (2014年年間で9.9%)。ちなみに、アジア・オセアニア地域全体では同6.3%増の1,775万8千本、海外全体では同4.3%増の2,418万3 千本であった。 

 今第1四半期のフィリピンの前年同期比20.2%増という伸び率は、世界で最大の伸びであったマレーシアの25.3%増に次ぐ2番目の伸びであり、3位米国の17.6%増、4位インドの16.8%増、5位インドネシアの15.7%増、6位中国の同10.5%増などを上回っていた。 マレーシアでの一日当り販売数量はまだ30万2千本に過ぎず、米国、インドは更に少ない。したがって、世界の主要市場ではフィリピンが最大の伸び率であったといえる。

 なお、ヤクルト・フィリピンの資本金は18億ペソ(約48億円)、2013年末の従業員数は893人、ヤクルト・レディーは2,625人、取引店は11万2,557店に達している。そして、日本と同基準の厳しい品質管理で製造されたヤクルトを低価格で提供してきている。

 したがって、ヤクルトは、赤痢や腸チフスなどに悩まされながら、医薬品購入余力がない低所得層にとって安価な栄養食品となっている。すなわち、庶民の強い味方となっており、知名度も高くなっている(15年5月13日の株式会社ヤクルト本社ニュースリリースなどより)。