3月末のマネーサプライ(M3)、9.4%増加
2015/05/01
フィリピン中央銀行(BSP)は4月30日、新基準による2015年3月の国内流動性統計(速報値)を発表した。
それによると、3月末のマネーサプライ(M3ベース)残高は前年同月末比9.4%増の7兆6,984億ペソとなり、前月の伸び率(8.5%)より拡大した。一昨年7月末から昨年4月末までの30%台という非常に高い伸び率との比較ではかなりの鈍化にはなっているが、継続的な貸出需要などを背景に更なる拡大傾向が続いている、。当月の銀行の大口融資付先は、不動産・ビジネスサービス、製造、卸売小売、金融仲介、水道・光熱など主要産業部門である。
なお、現金通貨と預金通貨の合計であるナローマネー(M1)残高は前年同月末比12.9%増、前月末比1.6%増の2兆3,165億ペソ。前月末の伸び率(13.4%)からは縮小した。
中央銀行は、インフレ抑制や金融システム安定化と経済成長促進を両立させるような金融政策の舵取りを行っていく方針である(15年4月30日のフィリピン中央銀行発表より)。
マネーサプライ残高推移(単位:百万ペソ)
項目 | 月末残高 | 伸び率 | |||
年・月 | 14年3月 | 15年2月 | 15年3月 | 前月末比 | 前年同月末比 |
広義マネーサプライ(M3) | 7,029,379 | 7,530,030 | 7,689,423 | 2.1% | 9.4% |
狭義マネーサプライ(M1) | 2,051,568 | 2,280,427 | 2,316,516 | 1.6% | 12.9% |
(出所:フィリピン中央銀行資料より作成)
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